機械系エンジニアの年収は? 年収アップにつながるスキルも解説
機械系エンジニアの平均年収は656万円に

機械系エンジニアの平均年収は656.0万円(2026年上半期。アンドプロ調べ)です。全職種平均(544.9万円/2024年)と比べると110万円ほど水準が高く、機械系エンジニアは比較的年収が高い職種であるといえます。
上のグラフから、コロナ禍が落ち着いてきた2021年ごろから機械系エンジニアの平均年収が徐々に高まっていることがわかります。その背景には、製造業の多くの分野で急進するIot化や電動化に対応する製品の生産増加が挙げられます。そのため、設計開発の要である機械系エンジニアのニーズは今後も上昇傾向が続きそうです。

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特に年収と賞与の上昇が著しいのは半導体製造装置・自動車業界で、全体の平均を押し上げています。
【年代別】機械系エンジニアの年収比較
次に、機械系エンジニアの平均年収を年代別に見ていきます。

機械系エンジニアの年収は20代以降順調に伸びていき、30代から40代にかけて急上昇し、800万円に達していることがわかります。

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30代以降は、プレイヤーから管理職に進むことで年収が大幅に上昇します。
各年代の年収レンジと求められる役割
機械系エンジニアの年収は、求められる役割によって変わります。年収と役割がどのように変化するのか、その関係性をわかりやすくするため、年代別にまとめました。
年代(主な年収レンジ) | 求められる役割 |
|---|---|
20代(400万〜600万円) | CADを用いた図面作成、部品設計、テスト・評価検証など |
30代(500万〜750万円) | 要件定義・基本設計の上流工程。小規模チームのリーダー |
40代(750万〜1,000万円) | プロジェクトマネージャー(PM)などの管理職、高度な専門分野(例/熱流体解析、特殊素材の加工技術など)のスペシャリスト |
50代(800万〜1,000万円以上) | 統括マネージャー、大手企業のコア技術開発 |
※アンドプロ調べ
経験の浅い20代の機械系エンジニアの多くは、400万円前後の年収からスタートすることが一般的。主にサプライヤーで図面作成などの下流工程を担当しながら実務経験を積んでいきます。年収テーブルが高い大手メーカー(特に完成車や重工)などでは、20代でも上流を担当することがあります。
スキルと経験を積んで、30代でより上流の工程を受け持つサプライヤーやメーカーに転職し、要件定義や基本設計などを担当することで、年収をさらに上げることも可能です。
40代以降は、30代までの経験をベースにマネジメント職、もしくは特定分野のスペシャリストへとキャリアを進めることで、年収1,000万円に迫る高収入層へとステップアップすることが可能です。

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スペシャリストのキャリアパスがある企業も増えていますが、一般的にプロジェクトマネージャーや管理職のほうが高年収です。
機械系エンジニアの高年収業界TOP3
機械系エンジニアの年収は、在籍する企業の年収テーブルや、業界の利益率や成長性によって差が生まれます。つまり成長産業や大手メーカーほど高年収ということになります。
機械系エンジニアの年収が高い代表的な業界には、半導体製造装置、航空/宇宙、完成車・建設機械・農業機械があります。

各業界の年収レンジと、「なぜ高年収なのか」について解説していきます。
1半導体製造装置

半導体製造装置業界で働く機械系エンジニアの年収レンジは600万から1,400万円です。
半導体製造装置は、AIの爆発的な普及による世界的な半導体需要の拡大を背景に成長が著しい業界です。ナノメートル単位の超精密な加工技術など、極めて高度で専門的な機械工学の知識が求められるため、この業界では特に優秀な機械系エンジニアを必要としています。

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世界的なシェアをもつ業績好調な企業が多く、基本給に加えて高額な賞与が支給される傾向にあり、20代からでも高年収を狙いやすい業界です。
2防衛/宇宙

航空/宇宙業界で働く機械系エンジニアの年収レンジは600万から1,200万円です。
航空/宇宙業界では、電機・重工メーカーで機械系エンジニアの採用が強化されています。特に防衛分野は、東欧・中東情勢の悪化や日米の防衛協力などで国の防衛関係予算が増加傾向(2022年度の5兆4,000億円に対し、2025年度は1.6倍の8兆7,000億円)で、数年先までの受注が確定しています。

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防衛関連の受注拡大により収益基盤が安定している大手の電機・重工メーカーでは、機械エンジニアの年収も高水準となっています。
3完成車・建設機械・農業機械

完成車・建設機械・農業機械の各業界で働く機械系エンジニアの年収レンジは500万から1,200万円です。
日本の基幹産業である自動車(完成車)業界や、グローバルに展開する建設機械・農業機械メーカーも、機械系エンジニアのニーズが安定している業界です。
近年、自動車業界は自動運転、電動化、SDV化などの次世代技術対応が急速に求められており、その性能差が商品の魅力に直結するため、各社とも研究開発に余念がありません。また建機・農機は自動化・無人化などの技術が進み、高性能で耐久性も高い日本製は海外市場で高い需要があります。

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建機・農機は1台あたり数千万円の製品もあるなど、製品単価が高いことも業績好調の一因です。
機械系エンジニアの必須スキルと市場価値を上げるスキル
機械系エンジニアとして年収を上げていくためには、継続的なスキルアップが欠かせません。
ここでは、業界を問わず求められる機械系エンジニアの必須スキルと、機械系エンジニアとして市場価値を高めるスキルについて解説します。
機械系エンジニアの必須スキル
機械系エンジニアの必須スキルは、「4大力学」「CAD(3D/2D)の操作スキル」「コミュニケーション能力」の3つです。

4大力学
機械設計の根幹をなすのが4大力学(機械力学、材料力学、熱力学、流体力学)の知識です。それぞれの概要は次のとおりです。
- 機械力学: 力が加わった際の物体の運動や振動を計算し、安全な動作を設計する
- 材料力学: 部品にかかる応力や変形を計算し、最適な素材や形状を選定する
- 熱力学: エンジンや冷却装置など、熱エネルギーの移動や変換を効率的に制御する
- 流体力学: 空気、水など流体の動きを解析し、空気抵抗の低減や効率化を図る
この4大力学をもとにしたロジカルな裏付けがあってこそ、安全で高性能な製品を生み出すことができます。
CAD(3D/2D)の操作スキル
機械系エンジニアにはCADの操作スキルが必須です。
近年の主流は3D CAD(SolidWorks、CATIA、NX、Creoなど)ですが、3DCADと2DCAD、それぞれの長所を併用したハイブリッドな使用方法もあります。
また、単にツールを操作できるだけでなく、「加工しやすい形状か」「組み立てやすいか」「コストに見合っているか」といった製造現場の視点を反映したモデリングができると、さらに高く評価されます。
コミュニケーション能力
機械系エンジニアにはコミュニケーション能力が不可欠です。
機械設計は、要件定義からリリースまでの工程で、電気・電子系エンジニア、ソフトウェアエンジニア、生産技術、品質保証、営業や顧客など、さまざまな関係者と連携してプロジェクトを進める必要があります。
相手の要望を正確に汲み取りつつ、自分の設計思想や技術的な課題を論理的かつわかりやすく伝えるコミュニケーション能力は、プロジェクトの推進と製品の品質向上、どちらにとっても重要なスキルです。

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単に知識だけではなく、これらのスキルを用いた実務経験があることが重要です。
機械系エンジニアの市場価値を上げるスキル・経験

機械系エンジニアが市場価値を上げる(スキルアップする)には、機械設計の実務経験を高めながら、次のようなプラスαの知識と経験を身につけることが重要です。
機械設計+αの知識
- 電気・電子回路の設計知識
メカトロニクスエンジニアとして活躍の場を広げることが可能。 - パワーエレクトロニクス領域の知識
電力変換、省エネ化などのスキルは自動車、再生可能エネルギーなど多くの分野で活かせる。 - 熱マネジメント領域の知識
冷却に関する知識はEVやデータセンター、半導体製造装置など最先端の分野で需要が高い。

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プラスαの知識があると、他職種との連携が取りやすいのでその点でも高評価に繋がります。プラスα知識がない場合、まずその知識を得るために転職する、というキャリア設計も可能です。
プロジェクトマネジメントのスキル
機械系エンジニアが携わる工程をひととおり経験したあとは、プロジェクト全体を管理し、チームを牽引するマネジメントスキルを磨くことが重要です。
特にキャリア10年目あたりから、プレイヤーとしてだけではなくスケジュール管理、予算管理、メンバーのタスク配分など、管理業務を円滑に遂行する能力が求められるようになります。
実務では、小さなサブプロジェクトのリーダーからスタートし、経験を積み重ねることで、マネジメントのスキルを高めていきます。

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最近注目されているPMP®(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)の資格取得を通じて、体系的な知識を学んでみるのもいいでしょう。
英語力
機械系エンジニアにとって、英語力は武器になります。
グローバル化が進む製造業(特に大手企業)では、海外のサプライヤーとの仕様調整、海外工場での生産・立ち上げ、海外の技術論文やマニュアルの翻訳など、英語力があると強みとなる場面が数多くあります。

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TOEICで700点以上を獲得している方は、企業からの高評価に繋がりますので、ぜひ、職務経歴書の資格欄に記入しましょう。
TOEICのスコアも重要ですが、実践的な英語力(専門用語を用いた技術的なやりとりができるなど)を身につけることで、海外駐在や外資系企業への転職など、キャリアの選択肢がぐっと広がります。
機械系エンジニアが年収をアップさせる方法
機械系エンジニアが年収をアップさせるためには、「上流工程を目指す」「成長産業・大手企業に転職する」という方法が有効です。

上流工程を目指す
機械系エンジニアが年収をアップさせるには、より上流の工程に進むことが近道です。
詳細設計やテスト・評価などの下流工程の業務に比べ、製品企画、要件定義、基本設計といった上流工程の業務は、一般的に年収レンジが高い大手や完成品メーカーが担う傾向にあります。
もし現職で上流工程に携わる機会がない場合は、社内で異動を希望するか、上流工程をメインとする企業への転職を検討してもよいでしょう。
成長産業・大手企業に転職する
機械系エンジニアにとって、転職は年収を大きく伸ばす最も有効的な手段です。
特に、成長産業や大手企業への転職は、年収の大幅アップが期待できます。機械系エンジニアは売り手市場が続いており、同じスキルセットでも、転職によって年収が100万円〜200万円アップすることも珍しくありません。
好条件の企業に転職する際は「共通点」を見つけるべし
成長産業や大手企業などの好条件の企業には優秀な人材の応募が多いため採用基準が高く、中途採用のハードルも高いのが現実です。
好条件の企業を目指す場合は、自身の経験・スキルと応募企業のニーズの「共通点」が重要です。共通点が多いほど、即戦力人材になれることを証明でき、内定をもらえる確率も高まります。下記のポイントについて、両者の共通点をチェックしましょう。
- 駆動系か非駆動系か
- 完成品かモジュール製品か
- 材料(金属か、非金属か、複合材料かなど)
- 使用するCADソフト
- 製品の強度・耐久性
- 製品のサイズ
まとめ:機械系エンジニアが転職を成功させるコツ
機械系エンジニアが転職を成功させるためには、ご自身の市場価値を客観的に把握し、企業が求めるニーズとご自身の強みをすり合わせた上で、将来を見据えたキャリア設計をすることが重要です。
機械系エンジニアに特化したキャリアコンサルタントがいるアンドプロは、ただ求人をご紹介するだけではなく、「機械系エンジニアとして将来どんなキャリアを描きたいか」を一緒に考え、その実現に向けて伴走するキャリアパートナーです。
ご自身のキャリアについて不安を感じていらっしゃる方、また「今よりもっと上を目指したい」という方は、アンドプロのコンサルタントにご相談ください。

メーカー(機械・電気)専門のコンサルタント。組み込みエンジニアや機械系、電気系エンジニアをはじめ、営業職や物流・購買部門まで幅広い職種で転職支援を手掛けており、これまでのご支援人数は300名以上。2023年度、社内準MVP受賞。




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