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2026年下半期
機械系エンジニア転職市場トレンド徹底解説
2026/7/9

【2026年下半期】機械系エンジニアの転職市場トレンド|年収や資格、キャリアや将来性も解説

今期はここがポイント
転職のしやすさ
求人数
増加
  • 製品の高度化・多様化で「売り手市場」
  • 自動車・半導体・防衛で特にニーズ高
  • ただしライバルが多いので早めの行動
目次

高度化・多様化で「売り手市場」だが、ライバルは多い

機械系エンジニアの2026年上半期時点の有効求人倍率は2.32倍(3.21倍)。有効求人数は14,667件/月。ここ数年は高止まりの状態が続いている|有効求人倍率の推移:2019年は2.42倍、2020年は1.85倍、2021年は1.71倍、2022年は2.01倍、2023年は2.29倍、2024年は2.38倍、2025年は2.30倍、2026年上半期は2.32倍で概ね上昇傾向。

※出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(「製造技術者(開発)」のデータを参照。機械系エンジニア以外の設計・開発職も含まれる)
※()内の有効求人倍率のみ、厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」の「機械設計技術者」のデータを参照(令和5年度実績)

  • 自動車や半導体製造装置をはじめ、あらゆる機械製品の高度化(高性能・高機能・高密度化)・多様化にともない、機械系エンジニアの求人ニーズも増えている
  • その一方、製造業全体で見れば機械系エンジニアは数多くいるため、ソフト・電気系エンジニアに比べるとライバルとなる転職希望者が多い

コンサルタント
松井

上記の理由から、機械系エンジニアの採用枠は埋まるスピードも早い傾向にあります。気になる求人が見つかったら、早めの行動が肝心です。

製造業に機械系エンジニアが多いワケ

専攻による就職先の違い|機械工学系の学生は「製造業一択」、電気情報工学系の学生は「他業界もいいな」と考え、就職の段階で機械工学系の学生は製造業へ、電気情報工学系の学生は製造業だけでなくIT・通信などへも進む。機械工学系の学生は就職先が製造業に固まりやすい。
  • 機械系エンジニアのなり手である機械工学系の学生は、カリキュラムや志向性の関係から、電気情報工学系の学生に比べ、就職先が製造業に固まりやすい
  • よってメーカー各社は新卒採用の時点でまとまった数の機械系エンジニアを確保しやすく、必然的に製造業全体の機械系エンジニアの数も多くなる。

何が起きている?機械系エンジニアの転職市場トレンド2つ

機械系エンジニアの2つのトレンド|(1)3つの業界で人材ニーズが高い、(2)3つの経験・スキルの市場価値が高い

トレンド(1)3つの業界で、とりわけニーズ高まる

製造業の中でも特に機械系エンジニアニーズが高まっている3つの業界|(1)自動車/車載製品業界、(2)半導体製造装置業界、(3)防衛業界
▼自動車・車載製品/半導体
  • 自動車は大手数社の決算悪化で足元ではやや求人が減っているが、長期的にはEV化・ADAS対応などにともなう新しい機構・部品の開発ニーズが今後も旺盛となる見通し。半導体関連も製造装置や周辺設備の精密化・多様化によって開発案件が急増。いずれもシェア拡大に向けた機械系エンジニアの確保が急務に。
  • AIデータセンター向けの半導体関連部品・デバイスのニーズの高まりも、求人が増える背景に。
自動車・車載製品業界では「EV化・ADAS対応」、半導体業界では「精密化・多様化」が起きている。その結果、メーカー各社で新しい機構/部品の開発、高度な制御/構造解析、顧客ごとの新規/カスタム設計などの需要が増加し、それにともない機械系エンジニアの人材ニーズが増えている。
▼防衛
  • 中東情勢の悪化や近隣諸国との緊張関係の高まり、米国からの防衛力強化要請などを背景に、国の防衛関係予算は増加傾向。また戦闘機や武器などの輸出制限緩和を受け、海外向け取引の増加も追い風になっている。結果、電機・重工メーカーを中心に機械系エンジニアの採用が活況に。
防衛業界では、地政学的リスクが高まり、日本で防衛費が増加。その結果、電機/重工メーカーで防衛レーダー、戦闘機搭載機器などの開発ニーズが増加し、それにともない機械系エンジニアの人材ニーズが増えている。

トレンド(2)3つの経験・スキルの市場価値高まる

機械系エンジニアで市場価値が高まっている3つの経験・スキル|モジュール品/完成品の経験、駆動系の経験、CAE解析のスキル

コンサルタント
松井

製品の高度化にともない、機械系エンジニアに対する要求レベル(寸法・公差・動作精度など)がさらに上がっています。

結果、上記3つの経験・スキルを持つ機械系エンジニアの市場価値が高まっています

▼駆動系製品/モジュール品・完成品の経験
  • 動的な解析やシステム連携、ソフト・電気系エンジニアとの調整などが必要となる駆動系製品やモジュール品・完成品に携わった経験は、高度なエンジニアリング能力の裏付けとして高評価に。
▼CAE解析のスキル
  • 製品の高度化による試作コストの高まりにともない、開発工数の削減に向けたCAE解析のスキル(シミュレーション技術)がますます重要度を増している。

自分の業界は大丈夫?機械系エンジニアの将来性

2026年下半期時点の機械系エンジニアの将来性|良好:半導体業界、医療機器業界、防衛/航空宇宙業界|不透明:内燃機関業界、機械部品業界、複合機業界

今後も需要が伸びる業界

▼半導体製造装置/防衛・航空宇宙

世界的な需要地政学的リスクの高まりから、中長期的にも安定した成長が見込まれる。

▼医療機器

先進国を中心に加速する高齢化を受け、今後ニーズが拡大していく見方が強まっている。

先行き不透明な業界

▼内燃機関系/非電気系機械部品

脱炭素EVシフトの潮流を受け、内燃機関系一筋の企業は今後経営悪化のリスクも。EVは部品点数も減るため、ガソリン車向けの非電気系機械部品だけを扱う企業も安心できない。

コンサルタント
松井

現職の将来性に不安がある場合、成長産業へ転職するのも一つの手です。

機械系エンジニアは扱う製品の種類(駆動系か非駆動系か)が同じであったり、物理的な大きさなどが近ければ、異業種への転職も可能です。

転職理由別のおすすめ転職先

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一部業界では転職で数百万円アップも。機械系エンジニアの平均年収

機械系エンジニアの2026年上半期時点の平均年収は656.0万円(全職種平均は544.9万円)。大きな流れとしては上昇傾向が続く|平均年収の推移:2019年は611.0万円、2020年は597.5万円、2021年は595.2万円、2022年は617.0万円、2023年は622.9万円、2024年は635.4万円、2025年は688.5万円、2026年上半期は656.0万円

※アンドプロ調べ(全職種平均は国税庁「民間給与実態統計調査」より引用。正社員のみ)

  • 世界的な電動化・IoT化の流れを受け、半導体や自動車関連のメーカーを中心にベアや賞与アップが実施される企業も多く、全体の水準を押し上げている。

【年齢別】30-40代にかけて上昇が著しい

機械系エンジニアの年齢別の平均年収は、40代での上昇が著しい|年齢別の平均年収:20代は514.4万円、30代は632.3万円、40代は816.4万円、50代は810.4万円

※アンドプロ調べ(全職種平均は国税庁「民間給与実態統計調査」より引用)

  • 高い求人ニーズを背景に平均年収も上昇傾向で、40代で800万円を超えていく。

【高年収の業界】半導体製造装置や完成車メーカーが高水準に

機械系エンジニアの4つの高年収の業界|(1)半導体製造装置:業界の成長著しく、高年収帯の企業が揃う。(2)完成車:次世代技術対応の人材獲得競争の激化で、好条件出しやすい。(3)防衛/宇宙:防衛予算増額の後押しを受け、年収も右肩上がり。(4)建設・農業機械:製品の単価が高い。海外での需要増も追い風になっている。
  • 年収テーブルは企業によってまちまちだが、半導体装置などの成長産業や自動車関連、防衛系の大手などでは、特に年収が上がりやすい。
  • 特に世界市場で一定のシェアを占めている半導体製造装置メーカーはボーナスが鰻登り。転職による百万円単位での年収アップも夢ではない。

コンサルタント
松井

年収は企業による差が大きいものの、一般に成長産業や大企業ほど高くプレイヤー人材よりも管理職の方が高い傾向があり、機械系エンジニアも例外ではありません。

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詳細→構想設計へ。機械系エンジニアのキャリアパス

詳細設計から基本・構想設計へ担当フェーズを上げ、PM/専門職に分岐する|入社〜5年目はCADモデリング、図面構成、公差計算、FMEA。10年目までは仕様策定、原価低減/量産不具合解析の統括。15年目まではさまざまなプロジェクトを経験(別製品への異動も)したのち、スペシャリスト(品質担保)かPM(人員・予算管理)に分岐
  • 機械系エンジニアのキャリアは、CADを使った詳細設計や製図、部品選定から始まり、徐々に基本設計・構想設計といった上流工程へとステップアップしていく。
  • キャリアの過程で、製品ラインや機種の変更も経験しつつ、最終的には設計品質・技術妥当性を統括するテクニカルスペシャリストか、工程計画・工数管理・コストコントロールを担うPMに分岐する。

コンサルタント
松井

PMから派生して、営業職に同行して顧客との要求仕様すり合わせをメインに行う技術営業(FAE)へとキャリアをシフトするケースもあります。

成長産業や上流へと転職する人も

自動車業界では、完成車メーカーなど、完成品に近い上流の企業へ転職する傾向が強い。また、成長産業に携わるために、防衛・航空宇宙業界などの異業種へ転職するケースも多い。
  • 自動車業界におけるEVシフトをはじめ、製造業全体はまさに大変革期。そのため、現職の業種や扱う製品の将来性に不安を感じ、成長産業へと転職を検討する人も多い
  • 機械系エンジニアは完成品メーカー~サプライヤー(一次請け・二次請け)まで幅広くニーズがある職種のため、年収アップやスキルアップ・やりがいを求めて、より上流や大手の完成品メーカーへの転職を志望する傾向も強い

転職経験のある機械系エンジニアは、どれくらい?

機械系エンジニアの4割以上が転職経験あり|転職回数の割合:今回が初めてが55.2%、2回目が20.6%、3回目が12.8%、4回以上が11.3%

※アンドプロ調べ

  • 大手の老舗企業を中心に長期就業の考え方が根強い製造業でも、徐々に転職が一般的になってきている

コンサルタント
松井

転職回数は一般的に、「年代÷10」までが目安です(30代なら3回まで)が、それより多い場合でも、やむを得ない転職理由を伝えれば問題ありません

市場価値が高まる3つの要素

機械系エンジニアの、市場価値が高まる3つの要素|(1)機械+αの知識、(2)設計からPMの一連の経験、(3)英語力

コンサルタント
松井

これらの能力・スキル・経験があれば、現職での昇進・昇格につながったり、転職時により魅力的な企業からのオファーを獲得しやすくなったりといったメリットがあります。

機械+αの知識

  • コアスキルとなる機械系の技術に加えて、CAE解析のスキルやソフト・電気系の知識などの周辺知識・技術があると担当可能な範囲が広がり、他職種との連携もスムーズになるため、高評価につながる。

設計~PMの一連の経験

  • 特に自動車や防衛・航空宇宙など、開発規模が大きい業種では、設計実務に加え、PMなどの取りまとめ・顧客折衝ポジションの経験があると◎。

英語力

  • 大手企業を中心に、海外の顧客や協力会社とやり取りが発生するケースも珍しくないため、英語力があると重宝されやすい。
コラム

機械系エンジニアに、資格は必要?

選考で重視されるのは、資格よりも実務経験。

機械系エンジニアとしてのキャリアで重要な要素はあくまで実務経験。転職時にも、資格が評価対象になることはありません

ただし、TOEIC700点以上など、一定レベル以上の英語力が示せるものがあれば、記載しておくと評価アップにつながります。

転職難易度は3つの要素で決まる

機械系エンジニアの転職難易度を決める3つの要素|(1)応募先の業界、(1)経験・スキルの親和性、(3)経験・スキルのレベル感

コンサルタント
松井

転職難易度は企業によりけりですが、全体的な傾向として、上記の3つの要素が大きな影響を与えているといえるでしょう。

1応募先の業界

業界によって転職難易度は異なる|難易度が高い順から、半導体業界・医療機器業界、自動車業界・防衛業界
▼半導体製造装置
  • 今、世界的に最も注目度が高く開発競争も激しい分野のため、社内の優秀なエンジニアの技術レベルに比例して、採用水準も高くなりがち
  • ほかの業種に比べ、詳細設計から構想設計に至る包括的な設計経験が強く求められるのも、採用ハードルが高い理由の一つ。

コンサルタント
松井

上記の理由から、分業が中心の自動車業界での経験より、一人あるいは少ないメンバーで構想~詳細設計まで手掛ける複合機業界などの経験の方が、半導体関連企業では評価されやすい傾向があります。

▼医療機器
  • 医療機器メーカーは新卒で採用した生え抜きの社員を長期育成する文化が根強く、中途採用のハードルは全体的に高め
▼自動車・防衛
  • 開発工程の複雑化にともない必要人員が増えているため、採用枠が多い
  • また、設計実務を担うポジションからPMなどの取りまとめポジションまで、さまざまなポジションが用意されており、他業界に比べて門戸が広い

2自身の経験・スキル×応募先との親和性

親和性の判断基準となる5つの要素は、自身の経験と応募先で共通点が多いほど◎|(1)駆動系/非駆動系、(2)製品の大きさ(部品点数・精密さ)、(3)強度・耐久性、(4)材料、(5)使用CAD
  • 上記5つの要素のうち、自身の経験と応募先で共通点があるほど即戦力として評価され、内定が出やすい

コンサルタント
松井

親和性を判断してもらいやすいよう、職務経歴書には上記5つの要素をはじめ、ご自身の経験・スキルについて具体的に記載することが大切です。

また、自社とのエンゲージメント(結びつき)を重視する企業も多いため、志望動機として「他社ではなくこの会社を選んだ理由」を具体的かつ明確に語れる準備をしましょう。

職務経歴書のテンプレート・書き方、志望動機のポイントは下記の記事をご確認ください。

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  • 機械系エンジニアは新卒採用で若手はある程度確保できているため、中途採用では即戦力として「年齢に応じた経験・スキルがあること」が求められる。
  • 年齢によって見られるポイントは異なるが、長期育成・終身雇用の文化が根強い製造業では、40代以降の転職はPM経験が求められる傾向が強い。

年齢

見られる主なポイント

20代~30代

  • 実務経験の内容
  • 取り組み・成果

40代~

(上記に加えて)PM経験の内容や規模

コンサルタント
松井

20代前半で実務経験が浅い場合でも、これまでの経験の内容や取り組み・成果について、くわしく伝えることが大切です。

実際、まわりは何歳で転職している?
機械系エンジニア 転職時の年齢|20代後半から30代前半がボリュームゾーン、4割近くが40代以上。平均35.3歳。|転職時の年齢の割合:20代前半は1.7%、20代後半は21.6%、30代前半は21.6%、30代後半は15.9%、40代前半は17.4%、40代後半は11.6%、50代以上は10.1%

※アンドプロ調べ

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この記事の監修者
アンドプロ コンサルタント
松井 啓朗
メーカー(機械・電気)

メーカー(機械・電気)専門のコンサルタント。特に組み込み、機械系、電気系、半導体エンジニアなど技術職の転職支援を強みとしており、これまでのご支援人数は300名以上。2019年度、社内準MVP受賞。

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