
内定から入社までにやるべきこと|承諾・辞退・保留のやり方から必要書類まで
内定とは?
企業と求職者で、労働契約が成立した状態のこと
転職・就職活動における内定とは、応募先の企業と求職者との間で労働契約が成立した状態のこと。
契約自体は、企業から内定通知を受け取り、求職者が内定を承諾することで成立します。
企業から内定の連絡が来るタイミングは、一般的に最終面接の3日後~1週間後。電話またはメールで連絡があることが多いようです。
内々定との違いは?
内定と内々定の違いは、労働契約が成立しているかどうかという点にあります。
内々定はあくまで「内定を出す予定」という企業からの連絡であり、内定通知などの書面を交わす訳ではないため、労働契約はまだ成立していません。
そのため、内々定は求職者・企業ともに自由に取り消しが可能とされています。
内定後の流れ|連絡がきたらやるべきこと

応募先の企業から内定の連絡がきたら、まずやるべきことは「(1)お礼の連絡」です。基本的には、連絡があった当日中に電話・メールで返事をします。この時点で辞退を考えている場合は、その旨を連絡しましょう。
お礼の連絡の後は「(2)労働条件などの確認」を行って入社するかどうかの意志を固め、企業から提示された期限日までに最終的な「(3)内定承諾・辞退の連絡」を行います。
内定承諾の連絡が終わったら「(4)入社準備(書類などの準備)」に移りましょう。
そのまま使える!内定の返信方法・例文
ここからは、内定の「お礼の連絡」「承諾・辞退・保留の連絡」の例文をご紹介します。
お礼の連絡後にやるべきこととあわせて、流れに沿って見ていきましょう。
なお、辞退を考えている場合は「内定連絡の時点で、内定を辞退したい場合」から、返事の例文を確認してください。
転職エージェントを使っている場合は?
転職エージェントを使っている場合、内定の連絡は転職エージェントからくることが一般的。内定の承諾や辞退の意思も転職エージェントの担当者に伝えればよく、内定先の企業と直接やり取りする必要はありません。
内定先の企業について疑問がある場合、年収をはじめ労働条件の交渉をしたい場合なども、転職エージェントの担当者が柔軟に対応してくれます。
1お礼の連絡をする
内定の連絡を受けた時点では、まず「内定に対するお礼」のみ伝えましょう。正式な返答は、労働条件などを確認してから期限内に別途連絡します。
なお、お礼の連絡は基本的に企業から連絡があった当日中にするのがマナーです。
連絡の方法
お礼の連絡方法は、企業からの連絡方法(電話・メール)によって異なります。
連絡が電話だった場合 | 電話で内定のお礼を伝え、記録を残すために追ってメールでも同じ内容を伝える。 |
連絡がメールだった場合 | メールへの返信でお礼をする。 |
返信の例文
電話・メールいずれの場合も、内容には必ず(1)内定へのお礼、(2)いつまでに返事をするか、の2点を盛り込むのがポイント。
返事の期限は企業から指定されるので「期日までに回答する」と復唱する形で記載してください。
なお、内定先の志望度が高い場合は、メールに熱意を伝える一言を添えてもいいでしょう。
電話の例
この度は内定のお知らせをいただき、誠にありがとうございました。
のちほど資料を拝見し、期日までに回答させていただきます。
2労働条件などを見て、入社すべきか判断する
お礼の連絡後は、内定の回答期限までに入社すべきかを判断するための情報を集めましょう。
待遇面の確認は、企業から送られてくる「労働条件通知書」を見るのがセオリー。企業によっては「オファー面談」が実施されるケースもあります。
それぞれの概要と、何を確認できるかを下記にまとめました。
労働条件通知書を確認する
一般的に、内定の連絡から1週間以内に企業から送られてくる書類です。入社後の業務内容はもちろん、賃金、労働時間、休日、労働契約の期間といった雇用条件が網羅されています。
必ず目を通して、求人票や面接時の話と相違が無いか確認しておきましょう。
年収交渉したい場合は?
年収が不満で内定承諾ができない場合は、年収の相談をすることも可能です。
ただし、面接時に年収に言及していた場合、その内容と大きく異なる金額を要望をしてしまうと企業側の心証を損なう場合があります。年収交渉したい理由も添えて、慎重に話を進めましょう。
オファー面談を受ける
オファー面談とは、労働条件や雇用条件などを確認する面談のこと。内定後に行われるのが一般的です。
入社前の疑問・不安を解消する場であり、給与・待遇の確認や年収交渉ができるほか、会社の雰囲気を確認することもできます。
事前に質問事項をまとめておき、面談に臨みましょう。
オファー面談が設定されていない場合は?
「質問があるので、オファー面談をお願いしたいのですが……」と依頼してみましょう。
依頼のタイミングは、お礼メールを送る際や、お礼後のなるべく早いタイミングがベター。メールで依頼し、面談の了承が得られたら候補日の希望を伝えましょう。
条件に書かれている「試用期間」とは?
求人票や労働条件通知書などに書かれている試用期間とは、本採用を前提とした見極め期間のこと。
その字面から「期間内に能力不足だと判断されたら、解雇されるのでは?」と不安になるかもしれませんが、正当な理由がない限り解雇されないので安心してください。
迷う・判断できないときは…?
内定をもらったが、承諾するか辞退するか迷う・判断できないときに、決断のヒントとなる記事をまとめました。




3正式に、内定承諾・内定辞退の連絡をする
入社書類やオファー面談で不安を解消したら、できるだけ早いタイミングで正式な内定承諾・内定辞退の連絡をしましょう。
こちらの連絡は、基本的にメールでOKです。
なお「別の企業の合否待ち」など、期限までに回答が難しそうな場合は、必ず理由を添えて内定保留のお願いをしてください。保留の了承を得られたら返答期限をあらためて設定し、承諾・辞退の連絡をしましょう。
返信の例文
保留の理由の伝え方・例文は、下記の記事にくわしくまとめています。

内定連絡の時点で、内定を辞退したい場合
企業から内定の連絡があった時点で内定辞退の意志が固まっている場合は、内定の連絡に折り返す形でお礼と辞退の意志を伝えます。
連絡の方法と、返信の例文を見ていきましょう。
連絡の方法
「内定を辞退する場合、電話を折り返すのがマナー」という説もありますが、メールで連絡しても問題ありません。
「大切な連絡なので、電話で直接伝えたい」と思う場合は、電話で連絡してもOKです。その場合、辞退の意志を伝えた証拠として、電話のあとにメールも送っておきましょう。
電話で伝える場合 | 内定のお礼+辞退の意志を伝え、証拠として、追ってメールでも同じ内容を伝える。 |
メールで伝える場合 | 内定のお礼+辞退の意志を伝える。 |
返信の例文
電話・メールいずれの場合も必ず(1)内定へのお礼、(2)辞退の意志、(3)辞退の理由を盛り込みます。
なお、(3)辞退の理由は「申し訳ありませんが辞退させていただきます」でOK。本音を正直に伝えると角が立つ可能性があるため、定型文で伝えて構いません。
電話の例
この度は、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございました。
申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
選考にお時間を割いていただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。
辞退の連絡をするのに最適な時間や、伝え方のくわしい解説は、下記の記事にまとめています。

内定承諾後に辞退はできる?
民法において、内定辞退(労働契約の解除)はいつでも申し入れが可能とされています。
しかし、辞退に合理的な理由が無いケースや、入社直前など非常識なタイミングでの辞退など、会社との信頼を著しく損ねる場合に、損害賠償を請求された事例もあります。
内定承諾後に辞退する際は、企業の営業時間内に電話で連絡し、辞退の理由も「他社からの内定をもらった」など正直に伝えて、誠意を見せるようにしてください。
入社までに準備すること
内定承諾の連絡をしたら、入社の準備を進めましょう。書類の準備や税金の手続きなど、大きくわけて3つの準備について説明します。
1各種書類の確認・準備
内定・入社のタイミングで確認・準備する書類で一般的なものは、下記の通りです。
大きく分けて「転職先からもらうもの」「自分で記入・用意するもの」「現在の会社からもらうもの」があります。
内定通知書(採用通知書・内定証明書)
企業が正式に内定を知らせる書類のこと。内定の通知や挨拶文、採用担当者の連絡先などが書かれており、採用通知書・オファーレター・内定証明書とも呼ばれます。
電話・メールでの内定の連絡後1週間以内に、内定承諾書や労働条件通知書といった書類と一緒に届くのが一般的です。
労働条件通知書
業務内容や賃金の計算方法など、雇用条件が記された書類のこと。雇用契約書とあわせて「労働条件通知書兼雇用契約書」として交付する企業もあります。
内定の連絡から1週間以内に、内定通知書などの書類と一緒に届くのが一般的です。
内定証書
主に新卒採用で渡される書類で、採用試験に合格・内定したことをシンプルに記載した書類のこと。
内定式でもらうことが一般的で、賞状のような書式をしています。
内定承諾書(入社誓約書)
内定者が入社することを約束する、意思表示のための書類。内定承諾書を提出することで「企業に入社することを承諾した」とみなされます。
内定通知書とともに送られてくることが一般的で、通知書などに書かれた期限までに署名のうえ、企業へ返送する必要があります。
身元保証書
両親や親族といった身元保証人に署名してもらい「入社する本人が社会人としてふさわしい人物である」「企業に損害を与えた場合、損害賠償を本人とともに負う」ことを保証する書類です。
損害賠償に関する書類ではあるものの、単なる人物保証のために提出することがほとんどです。
通勤経路申請
通勤手当をもらうために必要な書類。文章・地図を使って、自宅から企業までの交通手段・移動時間などを伝えます。
職歴証明書(在籍証明書)
転職前の企業(在籍中の企業)に勤めていたことを証明する書類。基本的に、前職(現職)の総務部や人事部などに依頼し、発行してもらいます。
複数の企業に在席していた場合、それぞれの企業ごとに発行が必要な場合があるので注意しましょう。
健康診断書
自宅近辺の病院・クリニックや、指定のあった医療機関で健康診断を行い、入手します。直近3ヶ月以内の健康診断書があれば、新たに受診しなおす必要はありません。
ただし、企業から指定された項目を受診していない場合は、再受診が必要なので注意。一般的に、費用は5000円~1万円ほどかかります。
卒業証明書(成績証明書)
学歴詐称をしていないか確認するために提出する書類です。
卒業した学校に依頼して、郵送または学校の事務局で直接入手します。新卒の場合は、学校の事務局で成績証明書を発行してもらいましょう。
住民票記載事項証明書
住民票から一部の項目のみ転記した書類。
市役所等の行政サービスコーナーや、コンビニ(マイナンバーカードがある人のみ)で入手可能です。
免許・資格等の証明書
業務上必要になる免許・資格資格がある場合に、それらを取得していることを証明するための書類。
免許証や合格証明書の写しを提出するのが一般的なので、あらかじめ原本を探しておきましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険に加入していることを示す証明書のこと。転職先での「雇用保険の再開手続き」や、離職期間中に失業給付を受ける場合に必要です。
基本的に企業が保管しており、退職のタイミングでほかの書類と一緒に受け取ります。
年金手帳
厚生年金保険の加入に必要。
入社時に原本を企業に預けている場合、退職時には忘れずに受け取りましょう。
源泉徴収票
「1年間であなたに給与がいくら支払われ、税金がいくら徴収されたか」を記載した書類のこと。仕事を退職した年の年末調整・確定申告で必要です。
通常、発行の依頼をしなくても、退職してから1ヶ月以内に前職からもらうことができます。
離職票
失業保険の受給手続きや、年金・健康保険の切り替え手続きに使用する書類。
退職後に働かない期間(離職期間)がある人のみ必要です。退職後10日~14日ほどで前職からもらうことができます。
2税金などの手続き
退職後に1日でも離職期間がある人は、住民税、失業給付、年金、健康保険の4つの手続きを期限内に行う必要があります。
なお、退職日の翌日に入社する場合、これら4つの手続きを自分で行う必要はありません。

また、12月31日時点で再就職していない人や、転職した年内に給料の支払いがなかった人は、確定申告の手続きも必要となります。
下記のページで「手続きの期限」や「必要な書類」を確認して、忘れずに手続きを行いましょう。

3入社当日に向けた準備
入社当日に失敗しないように、入社日が近づいたら、出社時間をはじめ下記の5点を確認しておくと安心です。
1)出社時間・場所
入社初日は、出勤時間や出勤するフロアなどが通常と異なるケースがあります。採用担当者からのメールなどを確認し、わからなければ必ず確認してください。
時間・場所を確認したうえで、遅刻しないよう余裕を持って出勤しましょう。
2)持ち物
年金手帳や源泉徴収票など、入社日に持参する書類がないか事前に確認しておきましょう。
また、入社初日は関係者の紹介や業務の説明などがあるので、メモできるよう筆記用具は必ず用意してください。
3)挨拶の内容
入社初日は、朝礼などの場で挨拶・自己紹介することがほとんど。氏名、前職の仕事内容、意気込みなどを織り交ぜて、簡潔に挨拶の内容を考えておきましょう。
趣味・特技も用意しておくと、同僚との会話のきっかけになるのでおすすめです。
おはようございます。本日からお世話になります(氏名)と申します。
前職は○○業界で××をしておりました。この業界は経験が無いため、最初はみなさまにご迷惑をおかけするかと思いますが、一日でも早くお役に立てるよう精一杯がんばりたいと思います。
また、趣味は○○で、最近は休日に△△をすることが多いです。もし同じ趣味の方がいらっしゃいましたら、お話しさせていただけると嬉しいです。
これからどうぞよろしくお願いいたします。
4)清潔感のある服装・身だしなみ
基本的には、通常の勤務と同じくスーツで出社しましょう。服装やカバン、靴などに汚れやシワなどが無いか確認し、第一印象で清潔感をあたえられるよう心がけてください。
また私服勤務の場合、初日は周囲から浮かないように、落ち着いた色合いのビジネスカジュアルにするのが無難です。ほかの社員の雰囲気を確認して、翌日以降の服装を選ぶようにしましょう。
5)会社の理念・就業規則
初日は会社に関するオリエンテーションをするのが一般的。スムーズに理解するためにも、会社の理念や就業規則などに目を通しておきましょう。
また、業界情勢や取扱商品・サービスの予習もしておくと、仕事を始めやすくなるのでおすすめです。
▼入社初日に向けてやるべきことの詳細は…

退職する会社との手続きも必要!
書類などの準備と並行して、退職交渉をはじめとした退職手続きも必要です。退職まわりの準備は、下記の特集ページで解説しています。

内定・入社に関するQ&A
内定・入社にまつわる、よくある疑問をまとめました。
Q.内定のお礼状は出すべき?
Q.内定承諾書や入社書類の郵送時に、添え状(送付状)は必要?
Q.内定承諾書は、折って封筒に入れてもいい?
Q.「内定辞退」は撤回できる?
Q.入社初日に、挨拶メールは出すべき?
内定・入社の記事一覧

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