
中外製薬に転職するには?難易度・中途採用情報と対策
中外製薬は、「世界のヘルスケア産業のトップイノベーター」を目指す研究開発型の製薬企業です。
特に、抗体医薬や中分子医薬といった独自の創薬技術、そしてAIをはじめとするデジタル技術の活用に力を入れており、業界の未来を牽引する存在として注目を集めています。
本記事では、中外製薬の事業の強みや革新的な人財戦略、中途採用の動向、そして職場環境について解説していきます。
中外製薬はどんな会社?
中外製薬は、「革新的な医薬品とサービスの提供を通じて、新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する」というミッションステートメントを掲げています。
その中でも、いまだ有効な治療法のないアンメットメディカルニーズに挑戦し続けることを重要な使命と考えています。
革新的な医薬品創出を使命とする研究開発型企業
中外製薬の強みは、独自の技術とサイエンスを基盤とした研究開発力です。
創業者の「世の中の役に立つくすりをつくる」という強い想いは、100年が経過した現在も「患者さんのために」という精神として受け継がれています。
抗体エンジニアリング技術など独自の技術によって革新的な新薬を開発し、抗体医薬品で国内No.1のシェアを誇ります。
また、自社創製品が9回にわたり米国食品医薬品局(FDA)の画期的治療薬(Breakthrough Therapy)の指定を受けるなど、その創薬力は世界的に評価されています。
ロシュ社との戦略的アライアンスという独自のビジネスモデル
中外製薬はスイスのロシュ社と戦略的アライアンスを締結し、独自のビジネスモデルを確立しています。
この協働体制により、中外製薬はロシュ社製品の国内独占販売から安定的な収益基盤を確立し、それにより得られた経営資源を、より挑戦的で革新的な研究開発や独自のプロジェクトに集中投資することが可能になっています。
また、ロシュ社の大規模化合物ライブラリの共有や人財交流プログラムを通じて、グローバルな知見を活用し、研究開発の効率化と成功確率の向上を図っています。
がん・免疫領域およびデジタル分野への集中投資
がん領域で国内トップのプレゼンスを確立しており、免疫疾患領域にも注力しています。
さらに、今後の成長戦略「TOP I 2030」の実現に向けたKey Driverの一つとしてデジタルトランスフォーメーション(DX)を位置づけています。
それにより、「デジタルを活用した革新的な新薬創出」、「リアルワールドデータ(RWD)の活用」、「デジタルバイオマーカーの開発によるアウトカム可視化」など、創薬プロセス全体にわたる圧倒的な効率化と革新を目指しています。
特に、AI技術を活用した創薬では、疾患ターゲット探索や医薬品分子デザインへの応用を推進し、開発期間の短縮と成功確率の向上を図っています。
中外製薬の中途採用方針・求める人物像
中外製薬は、イノベーションの源泉は「やっぱり、ひと」であるという信念のもと、人財マネジメントを重要な経営テーマに据え、中途採用も積極的に進めています。
2024年の採用実績を見ると、採用社員数は全体で290人、そのうち中途採用は132人で全体の45.5%を占めています。このデータから、新卒採用に加えて、即戦力となるキャリア人材の採用を重視している姿勢がうかがえます。
出典:中外製薬「サステナビリティに関するデータ集」
求める人財像
中外製薬はロシュ社とのパートナーシップのもと、日本国内にとどまらずグローバルな視点で事業を展開しています。
「世界のヘルスケア産業のトップイノベーター」というビジョンの実現に向けて、継続的にイノベーションを創出できる人材を重視しています。
中外製薬の平均年収・年収モデル
過去5年間を通じて中外製薬の平均年収は1,000万円超で推移しており、日本企業全体の平均と比べても非常に高い水準を保っています。
年度 | 平均年間給与 |
|---|---|
2024年 | 1,207万円 |
2023年 | 1,198万円 |
2022年 | 1,214万円 |
2021年 | 1,156万円 |
2020年 | 1,100万円 |
出典:中外製薬「有価証券報告書」
※平均年収は出典情報を元に千円台を四捨五入
中外製薬の会社概要と事業内容
中外製薬は、日本の製薬業界でトップクラスの企業であり、特に革新的な創薬技術とグローバルな展開力が特徴です。
会社概要
項目 | 内容 |
|---|---|
商号 | 中外製薬株式会社 (CHUGAI PHARMACEUTICAL CO., LTD.) |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー(受付12F) |
創業 | 1925年(大正14年)3月10日 |
設立 | 1943年(昭和18年)3月8日 |
資本金 | 73,202百万円(2024年12月31日現在) |
従業員数 | 7,778名(連結:2024年12月31日現在) |
事業内容 | 医薬品の研究、開発、製造、販売および輸出入 |
主要事業と注力分野
中外製薬は「医療用医薬品」に特化しており、がん領域とがん以外の領域において研究・開発・製造・販売に注力しています。
2024年の国内製商品売上高構成比は、がん領域がが53.7%、
がん以外の領域(骨・関節、自己免疫疾患、腎、神経疾患、血友病など)が46.3%を占めました。
なお、その他の注力分野は以下のとおりです。
- 独自の抗体エンジニアリング技術
- 中分子合成技術
- デジタル技術(AI創薬、RWD利活用)など
出典:中外製薬「中外製薬ってどんな会社?」
中外製薬の役職・キャリアパス
社員が自らの意思でキャリアの主導権を持ち、未来を描くための仕組みが整備されています。
キャリア形成を支援するジョブ型人事制度
2025年1月からは、幹部社員に導入済みであった「ジョブ型雇用」が一般社員にも拡充。一般社員・幹部社員ともに「職務等級制度」を採用し、各ポジションの役割や職務内容を明確にすることで、
目指す役割に向けた能力開発や、中長期的なキャリア設計の指針とすることが可能となっています。
昇給・昇格の仕組みと複線型のキャリアパス
同社では、社員の志向と適性に応じて「複線型のキャリアパス」が用意されています。キャリアパスは、以下の専門性を活かしたポジションが重視されています。
- マネジメントポジション
将来的に組織のリーダーを目指すキャリアパス。 - プロフェッショナルポジション
研究開発、DX、営業、コーポレートなど各分野で専門性を深めていくキャリアパス。数百のプロフェッショナルポジションが設けられています。
また、雇用上限年齢を撤廃する制度(2026年より実施予定)を導入するなど、意欲と能力のある社員が長く活躍できる環境づくりが進められています。
ジョブポスティング制度
中外製薬のキャリア自律を象徴する制度の一つがジョブポスティング制度です。
本制度では、同グループ内で空席となっているポジションが全社員に公開され、希望する社員は自ら手を挙げて選考を経た後、異動することが可能となっています。
これは旧来の「会社主導の任用」から脱却し、「社員の自律的な意思に基づく異動」を実現する仕組みです。
本制度へのチャレンジ率は、2023年度実績で33%で、社員が積極的に自身のキャリアを形成しようとする風土が醸成されていることがわかります。
出典:中外製薬「People & Culture Report」
中外製薬の働き方・研修制度・福利厚生
中外製薬は、社員が最大限の能力を発揮できるよう「働きがい改革」を推進しており、柔軟性の高い働き方と、充実した育成・支援制度を提供しています。
自律的で柔軟な働き方を実現する制度
テレワークに関する制度
会社オフィスや自宅、サテライトオフィスといった従来の就業場所に限定されず、働く場所の選択肢を広げることで、時間と場所をより有効に活用できる働き方を可能にする制度です(適用には所定の条件があります)。
また、育児・介護・治療などの事情により通勤が難しい社員については、国内の遠隔地に居住しながらも退職することなく勤務を継続できる環境を整えています。
さらに、会社が業務上支障がないと認めた場合には、所属する事業所とは異なる拠点を通勤先として設定し、テレワークを中心とした働き方を行うことも可能です。
時間限定勤務制度
「自分らしく自由闊達に働く会社」を目標に、社員がキャリアを途切れさせることなく、資格取得や通学、兼業・副業、治療と仕事の両立など、それぞれの事情や目標に応じた働き方を選べるようにするための制度です。
時間限定勤務の適用範囲を広げることで、社員ひとりひとりの成長や支援につながる働き方を実現できる環境づくりを目的としています。
休暇・育児支援制度の充実
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進し、多様な社員が安心して働き続けられる環境を整備しています。
育児休職制度
男性の育児休職取得率は98.2%、女性の取得率が100%(2025年4月1日時点)と、高い水準で制度が浸透しています。
フレキシブルキャリア休職制度
中外製薬では従業員が同社でのキャリアを断絶することなく、専門性獲得のための留学・留職・資格取得目的の休職や、配偶者の海外赴任への同行により知見を広め、その後のキャリアに活かすための休職が可能です。
健康経営への取り組み
中外製薬では従業員が心身ともに健康で、活力ある健全な組織風土を実現するため、「個人の健康」と「組織の健康」の維持・向上に積極的に取り組んでいます。その成果として、「健康経営銘柄」に2年連続で選定されるなど、外部からも高い評価を受けています。
中外製薬のキャリア支援・育成制度
「人財を支える仕組みの整備」と「挑戦・成長を促す文化の醸成」をテーマに掲げ、社員の主体的な学びと成長を強力に支援しています。
「3つの個」(描く・磨く・輝く)の実現のための人財マネジメント
中外製薬のキャリア支援は、人財マネジメント方針である「3つの個」(描く・磨く・輝く)に基づいて体系的に行われています。
1個を描く(キャリア自律)
社員が自身のキャリアを描き、将来の自己実現と会社の成長戦略(TOP I 2030)をシンクロさせることを目指します。
2個を磨く(学びと挑戦)
社員の自主性を尊重し、挑戦を支援する施策を通じて、自律的な学びや専門性の強化を促します。
3個が輝く(能力発揮)
DE&Iの推進や働きがい改革を通じて、社員が最大限の力を発揮できる環境を整えます。
キャリア自律を促す制度
社員が自身のキャリアを「描く」ための支援が手厚く提供されています。
キャリア開発研修・プログラム
新人研修や階層別研修のほか、入社から10年に1度のペースでキャリアの棚卸しを行い、自己理解を深める「キャリアデザインプログラム」が実施されています。
キャリア相談室
キャリア形成に関する個別サポートを提供する相談窓口が設置されており、社員が描いている目標の実現に向けて、相談員が伴走しながら支援を行っています。
学びの機会の提供
ビジネススキルや専門スキル、語学など、キャリア形成に必要なスキルを無制限で学べるe-learningが提供されています。
その他にも、デジタル人財育成のための部門別スキル強化研修、さらには社員が自発的に学びたいテーマを持ち寄る「中外アカデミア」などの取り組みが行われています。
面談頻度と対話の文化
社員が仕事の希望や将来のキャリアについて会社に申告する「キャリア申告制度」があり、この内容をもとに上司とキャリアについて対話する場が設けられています。
また、自律支援型マネジメントの一環として、成長実感の支援を目的とした「上司と部下の対話(Check in)」の実施が推進されています。
Check inでは、業務に関する対話にとどまらず、5C(Career, Capabilities, Connections,Contributions,Conditions)の観点で対話を重ねることを推奨しています。上司と部下が相互理解を深め、信頼関係を構築するとともに、社員ひとりひとりの育成・成長支援の機会となっています。
社内インターンシップ・社内副業制度
他部署での経験を積むための仕組みとして導入されており、短期間に新しい仕事のスキルや経験を得ることができます。
社内副業制度を通じて、MR職の社員がデジタル戦略推進部でDX関連のスキルアップに挑戦した事例もあります。
ロシュ社との人財交流
戦略的アライアンス先であるロシュ社への人財派遣プログラムが充実しており、グローバルな知見を獲得し、広い視野や高い視座を身につける機会となっています。
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