
1ミリ単位の職人技を、“街を支えるインフラ”へ。変革期のカナデビアで、造船技術者が掴んだ成長機会
「もっと大きな社会インフラに関わる仕事がしたい」。護衛艦など特殊船の配管設計に5年半携わってきた富田葵さん。1ミリ単位の精度が求められる造船の世界で腕を磨く一方、広く社会を支える仕事への思いを抱いていました。そんな富田さんが次の舞台に選んだのが、カナデビアの巨大なごみ焼却発電施設でした。初めての転職、不安だらけの挑戦を経て、彼は何を感じたのか。配管一筋の技術者が語る、新たな環境での成長に迫ります。
富田 葵(とみた・あおい)さん
カナデビア株式会社 配管設計 主担当
前職の造船会社では、官公庁船や自衛隊の護衛艦など特殊船の配管詳細設計を5年半担当。1ミリ単位の精度を追求する職人技を磨いた。その後、キャリア採用でカナデビアへ入社。ごみ焼却発電施設プロジェクトのサブ担当を経て、2026年4月より東大阪の新施設で主担当を務める。

「船の配管」から「ごみ焼却発電施設」へ。配管一筋の技術者が語る、仕事の本質
Q:前職ではどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
前職では5年半ほど、造船会社で船の配管設計、特に詳細設計を主にしていました。船といっても一般的なものではなく、官公庁の船や自衛隊の護衛艦など、かなり特殊な部類です。
船の中というのは、生活するための空間でもありますから、下水や用水など、建物と同じようにあらゆる配管が必要になります。それを、限られた狭いスペースの中にぎゅっと収めていくのが私の仕事でした。
Q:船の配管設計ならではの難しさは、どんなところにありましたか?
とにかくスペースが狭いことです。そこに何本も配管を引き、ダクトを通し、電路も確保しなければなりません。しかも、護衛艦のような特殊船は、建築コストを抑え、少人数で運用できるよう船体をコンパクトに設計する必要があるため、大型船であっても配管のスペースは実は少ないんですよ。
限られたスペース内で最短距離で通し、余計な曲げをなくし、高さを揃える。1ミリ、2ミリ単位で配管を動かしながら、干渉を避けつつ美しいルートを攻める、職人技が求められる世界でした。

初めての転職、面接への不安。担当コンサルタントが伴走してくれた
Q:職人技を極めていたなかで、なぜ転職を考え始めたのでしょうか?
もっと大きな社会インフラに関わる仕事がしてみたかったんです。護衛艦の設計もやりがいはありましたが、地域に根ざした、広く社会の役に立っていると実感できるようなプロジェクトに携わりたいという思いが強くなりました。
また、前職では設計の一部を担う形でしたが、図面上で検討する上流から、現場で稼働を見届ける下流まで一貫して関われる環境で、さらに自分のスキルを上げてみたいと考えたのも大きな理由です。
Q:転職活動を進めるなかで、アンドプロを利用された経緯を教えてください
転職を考え始めた頃、アンドプロさんからスカウトのメッセージをいただいたのがきっかけです。そこから応募し、担当の方がついてサポートしてくださる流れになりました。
私にとって初めての転職だったので、不安は大きかったです。特に一番の不安は「面接」でした。うまく自分の考えを言葉にできず、悩んでいたんです。
Q:その不安に対して、アンドプロの担当者はどのようなサポートをしてくれましたか?
本当に親身になって相談に乗ってくれました。模擬面接をしていただき、その都度「話す内容の方向性はこれで大丈夫ですが、話し方はもっとこうすると伝わりやすいですよ」と、具体的なフィードバックをもらえたのが大きかったです。
面接のフォローや、どういうことを言えばいいのかというアドバイスをずっと続けてくれたので、非常に心強かったですね。
カナデビアを紹介してくれたのもアンドプロさんでした。事業内容を見て、まさに私がやりたかった「社会インフラの仕事」だと感じ、ここで働きたいと強く思いました。結果的に、希望していた給与アップも実現でき、本当に感謝しています。

「個人技」の造船から「全員で作る」カナデビアへ。3Dレビューという洗礼
Q:カナデビアに入社されて1年半。どのような業務を担当してきましたか?
入社して最初の1年弱は、ごみ焼却発電施設のプロジェクトでサブ担当として先輩につき、実務を学びながら経験を積みました。その経験を経て、2026年4月からは現在の「東大阪の新しいごみ焼却発電施設」のプロジェクトにて、主担当を任されています。

カナデビアが整備・運営するごみ焼却発電プラント。写真は新潟県長岡市のもの
Q:船の配管とごみ焼却発電施設の配管では、やはり違いは大きいですか?
基本的な配管の配置の仕方や、3Dでのルートの考え方など、前職の経験が活きる部分はたくさんあります。狭いスペースでルートを考えていた経験は、今でも私の強みです。
一方で、大きく違うのは条件の厳しさです。ごみ焼却発電施設では高温の蒸気が流れるため、配管を支持する「サポート」の取り方がまったく異なります。また、消防法などの法規関係も厳しく、専用のソフトを使って計算し、厳密な条件内に収めなければ配管を引くことすらできません。
Q:新しい環境での壁を、どのように乗り越えているのでしょうか?
上司や先輩のサポートが大きいです。主担当になった今でも、週に1回は上司とミーティングを行い、どう進めていくかを相談しながら進めています。
また、カナデビアには、自分の設計した配管を3Dモデルで映し出し、大勢の人の前で説明して意見をもらう「3Dレビュー」という文化があります。前職は個人の職人技で進める部分が多かったのですが、ここでは全員で見て、意見を出し合い、より良いものをどんどん作っていくスタイルです。
正直、大勢の前で発表するのは今でも苦手なのですが(笑)、周囲の皆さんは本当に話が上手で、説明能力が高いんです。私も上司とのミーティングなどを通じて徐々に練習を重ね、大きな会議の場でもしっかりと自分の設計を語れるように努力しているところです。

変革期のカナデビアで活躍できる人とは
Q:最後に、カナデビアで活躍できるのはどのような人だと思いますか?
柔軟に対応できる方、そしてコミュニケーション能力が高い人だと思います。カナデビアは今、まさに変革期にあり、見積もりの手法や設計の進め方など、さまざまなやり方をより良く改めようという活発な議論が日々行われています。若手や中途入社でも意見を出しやすい風通しの良さがありますから、周囲としっかり話し合い、調整しながらプロジェクトを進められる人が活躍できる環境です。
私自身、大きな施設の主担当を任せてもらい、それが実際に動いて社会の役に立つ日を想像すると、本当に転職してよかったと感じます。自分の思い描いていたスキルアップが確実にできている実感があります。これからも、周囲から学びながら、より良い施設作りに貢献していきたいです。
文:伊藤 崇浩(アンドプロ編集部)/撮影:冨森 幸一

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