
未経験から、国家・地球規模の課題解決へ。枠にとらわれない挑戦を後押しするIHIの組織風土
航空・宇宙・防衛やエネルギー事業を牽引し、日本の社会インフラを支えるIHI。近年、安全保障や脱炭素化といった国家戦略の強力な後押しを受けるなか、キャリア採用を加速させています。重工メーカーの「堅い」イメージとは裏腹に、社内に根づくフラットな「挑戦と応援」の文化や、中途入社者がいきいきと活躍できる環境について、人事部でIHIグループの採用統括を務める今井さんに伺いました。
今井 洋之(いまい・ひろゆき)さん
人事部
2024年にIHIへ中途入社。現在は人事部にて、IHIグループ全体の採用統括として採用戦略の立案~推進に加え、人的資本開示に関わるプロジェクトメンバーなど、経営課題に直結する人事領域の業務を担当している。入社直後はキャリア採用担当者として自ら各事業領域・部門へのヒアリングを100件以上実施し、その内容をもとに120件超の求人を作成。事業理解に基づいた採用推進をリードし、既存の枠組みに捉われない変革を体現している。
2040年、1兆円事業に向けた事業スケールを加速させる「変革人財」の力
Q:好調な決算や防衛予算の拡大など、強力な事業基盤をお持ちのIHIですが、今キャリア採用を加速させている理由をお聞かせください
当社はさまざまな事業を手掛けていますが、現在「航空・宇宙・防衛」と「原子力(資源・エネルギー・環境)」 の2つの領域を成長事業と位置づけています。民間航空向けエンジンの需要回復や国家戦略の後押しなどの影響もあり、直近の2026年通期決算は過去最高益(連結最終利益1,609億円)を更新するなど、非常に好調に推移しています。こうした追い風を受け、受注拡大や生産能力の向上、成長領域への重点投資を通じて、両事業の収益基盤を一層強化し、持続的な成長を実現していく方針です。
現在、航空・宇宙・防衛事業においては当初の想定を上回るペースで成長しており、2040年度を目標としてきた売上収益1兆円達成時期を2030年代に前倒しする目標を掲げています。加えて、原子力事業でも2030年代に1,000億円規模への拡大を見据えるなど、いずれの分野でも成長に向けた大規模プロジェクトが次々と動き出しています。

種子島宇宙センターで打ち上げられるH-ⅡAロケット。側面に取り付けられた打ち上げに必要なブースターをIHIグループが開発している(提供:PIXTA)
IHIが担う国や社会の基盤づくりに直結するような大規模事業は、時間軸が非常に長い一方、一度プロジェクトが完遂すると長期にわたり安定的に利益を生み出す特徴があります。一方で、脱炭素化へのシフトや技術革新の加速に象徴されるように、事業環境は急激に変化しています。こうしたなか、従来の新卒採用を中心とした人材確保のあり方では、トレンドの変化や事業拡大のスピードに十分に対応しきれないという課題が顕在化していました。そこで当社では、これまでの常識にとらわれない新たな視点やアイデアを取り込み、事業変革を加速させるために、「変革人財」の採用を強化してきました。これは2023年に策定した中期経営計画において重点テーマの一つとして位置づけられていた取り組みです。
今年度より新たに公表された中長期の方向性のもと、こうした変革をさらに加速させるフェーズに入っています。「変革人財」の採用・活躍は引き続き重要な経営アジェンダとして位置づけられており、人材戦略と事業戦略の両輪で変革を推進しています。
Q:御社が求める「変革人財」とは具体的にどのような方でしょうか
これまでの技術の延長や、既存事業をただそのまま続けるのではなく、既存の枠組みにとらわれない新たな技術の実装や、事業を推進し大きく変化させていく役割を「変革人財」と定義しています。
IHIの経営理念は「技術をもって社会の発展に貢献する」「人材こそが最大かつ唯一の財産である」の2つですが、まさに今、これまで培ってきた確かな技術と、多様な経験や視点を持つ人材が掛け合わさってこそ、既存の枠組みを打ち破る原動力になると信じています。周囲を巻き込みながら当社の技術開発やビジネスに新しい風を吹き込んでくれることに大いに期待しています。

“重厚長大”なイメージを覆す「挑戦と応援」が根付くフラットな組織
Q:「重工業」というと堅いイメージを持つ方も多いと思いますが、中途入社の方はスムーズにカルチャーに馴染めるのでしょうか
そういったイメージを持たれる方は多いですよね。ですがご安心いただければと思います。当社の扱う技術は特殊かつ大規模なため、入社直後から一人で完結できる「完全な即戦力」はほとんどいないと考えています。ですから業界未経験でも「すぐに結果を出さなければ」と身構える必要はありません。
一方、実務では官・民さまざまなステークホルダーと連携します。そのため特定のスキルも大切ですが、それ以上に周囲と対話してベストな提案を導き、新しい環境を素直に吸収する力が重要なのです。
このように私たちの仕事は常にチーム戦であり、未知の課題に皆で立ち向かっていく必要があります。だからこそ、IHIには社員間での「挑戦と応援」という組織文化を、価値づくりを支える基盤として大事にしています。一般に抱かれがちな“重厚長大”なイメージとは異なり、社内は非常にフラットで、「やりたい」という意思を自ら発信すれば、それを部署全体で後押しする風土があります。たとえ中途入社間もないメンバーであっても、新しい提案が頭ごなしに否定されることはありません。
このフラットさは、制度面にも表れています。例えば社内公募制度などの新しい取り組みを導入する際にも、同業他社に先んじて実行するケースがあり、「良いものはまず取り入れてみる」というフットワークの軽さと柔軟性を備えています。変化を前向きに捉え、組織として実装していく力が、IHIの特徴の一つです。
Q:カルチャーも組織体制も柔軟性があるのですね。実際の業務へのオンボーディングに関してはいかがですか?
中途入社の方へのオンボーディング体制は年々進化しています。配属部署での実践的なOJTはもちろん、豊富なeラーニングプログラムなど充実した研修施設・制度を用意しており、未経験の領域でも自発的にキャッチアップできる環境を整えています。
さらに、中途入社者特有の「社内に人的ネットワークが少ない不安」を解消するため、「中途入社者のキャリアカンファレンス」を定期的に開催しています。同時期に入社した中途社員や人事、役員が一堂に会し、組織を越えた横や斜めの繋がりを作ることで、孤立せずに安心してパフォーマンスを発揮できる土壌を整えています。
Q:中途入社の方でも臆せずに挑戦できる環境が作られているのがよくわかりました。採用面接では、候補者のどのような点に注目されていますか?
ご自身のコンピテンシー(行動特性)を今までの業務でどのように発揮してきたかという点に注目しています。それに対しての「言語化能力」と、「なぜこの業界、なぜIHIなのか」という熱量も同様です。 私たちの仕事は、国からの要請やセキュリティクリアランスの問題など、自分たちの思い通りにいかない困難な場面も多々あります。そんな時にも踏ん張れる強固な思いがあるかどうかが非常に重要なのです。面接では「なぜ頑張れるのか」を熱量と整合性を持って面接官にぶつけていただきたいですね。我々もその思いをしっかりと汲み取り、お話ししたいと思っています。

新卒と中途の壁はゼロ。圧倒的なスピードで成長・評価される環境
Q:入社後の評価や、キャリアアップについて教えてください。プロパー社員との差などはあるのでしょうか
当然ながら新卒とキャリア入社で評価や扱いに差は一切ありません。私自身も入社1年半ほどで重要なプロジェクトを任されていますので、証拠の一つになるでしょうか(笑)。
評価については「役割(ミッション)」ベースで行っており、成果を出せば評価される仕組みになっています。しかし、それ以上に大切にしているのは、社員が自律的にキャリアを描き、成長していくことです。そのため当社では2019年度からグループ共通で「CDP(キャリア・デベロップメント・プログラム)」を導入しています。
これは、社員ひとりひとりが自ら将来のキャリアプランを作成し、上長との面談を通じて、今後の挑戦や必要な学びを具体的な行動へと落とし込んでいく制度です。面談では、単に目先の成果を追うだけでなく、「本人がこれからどうなっていきたいか」という意志と組織のミッションを丁寧に擦り合わせていきます。このように自律的な挑戦を会社が全力でバックアップする土壌があるからこそ、成果を出せば正しく評価され、入社後1年で昇格したり、すぐに次の大きなミッションを任されたりするケースも十分にあり得ます。また、近年の好調な業績を背景に一時金処遇(賞与)の比率も高く、年収面での待遇も大きく向上しています。
「自律的な挑戦」と「正当な評価・待遇」がハイレベルで両立している安心感もあり、当社の自己都合離職率はわずか1.5%に留まっています。中途入社の方にとっても、腰を据えて長期的なキャリアを描ける最高の環境が整っていると自負しています。

「社内副業」や「社内公募」。自律的なキャリアを後押しする豊富な選択肢
Q:キャリア自律を掲げられている事がよくわかりました。実際に社員が挑戦できる制度はありますか?
はい。大前提として、IHIは多種多様な事業を展開する「コングロマリット」であり、培ってきた高度な基盤技術がさまざまな異なるビジネスへ繋がっているという大きな強みがあります。社内にこれだけ広大なフィールドがあるため、社員が「今の知見を活かして何か新しいことにチャレンジしたい」と思った際に、事業領域を越えて別のビジネスへ移ることも十分に可能です。
例えば、越境の想いを後押しする「キャリアチャレンジ制度」という社内公募があり、常に100以上のポジションが公開されています。自ら手を挙げて応募することが可能です。ほかにも就業時間の約20%を使って別のプロジェクトに携われる「社内副業」の制度もあります。こちらも常に100ほどのテーマがあり、既存の業務を続けながら新規事業の立ち上げや、まさに領域をまたいだスキル開発などに挑戦することができます。
加えて、意欲的な社員が手挙げと選抜で挑戦できる、次世代リーダー育成組織である「IHIアカデミー」や、社内でキャリアコンサルタントに相談できるサポート体制など中途入社者からも『安心して挑戦できる』と好評な仕組みが整っており、現在もさらに進化させていこうとしているところです。
社会課題に直結する仕事。未来を創る「変革」に挑む仲間を求む
Q:最後に、転職を検討している候補者の方へメッセージをお願いします
IHIで働く最大の醍醐味は、業務の社会的インパクトが大きく、自分の仕事が何につながっているのかを実感しやすいことです。航空機エンジンや原子力など、世界トップクラスの技術力を生かし、一人の担当者が基本設計から引き渡しまで一貫して携わることも多く、ダイナミックな生産の流れを肌で感じられます。自分が携わったものが家族や友人たちの生活を守るインフラとして世に出ていると実感できるやりがいは計り知れません。
これほど壮大なスケールで事業を展開している環境は世の中にもそう多くはありませんから、最初から完璧な経験を備えている必要はまったくありません。「仕事を通じて社会を良くしたい」という熱い思いをお持ちの方は、ぜひ飛び込んできてください。
IHIの広大なフィールドであなたの技術や経験を活かし、地球規模の課題解決や、“人々の当たり前の日常を未来へ繋ぐ”という大きな使命にともに挑戦していきましょう。
文・撮影:酒井 悠一(アンドプロ編集部)
株式会社IHI関連情報
数字で見るIHI
キャリア採用比率:56.7%
2023年度大卒採用者に占める割合。すでに新卒採用を上回るペースでキャリア採用が拡大しています。
自己都合離職率:1.5%
「挑戦と応援」の文化や充実したキャリア支援制度が機能し、圧倒的な定着率の高さ、働きやすさに繋がっています。
育児休業取得率:男女ともに 100%
ライフステージの変化にも柔軟に対応し、長期的なキャリア形成を後押しする環境が整っています。
その他 年次有給休暇取得日数平均: 約20日、平均勤続年数: 16.0年など
採用現場から見たアンドプロ

インタビューに応じてくださった今井さん(中央)とアンドプロコンサルタント
アンドプロ経由の候補者様について、選考プロセスや採用において何か特徴はありますか?
アンドプロは当社の事業や採用目的に対する「解像度が非常に高い」点がよいと思っています。それゆえ候補者の方ご自身の経験や強みが、IHIでどう活きるのかという「ストーリー」が明確に見えている方が多いですね。結果として企業・社員双方が納得できる転職になることが多く、人事や事業部門からも感動の声が上がるほどです。
これから転職活動をされる方へ、転職エージェント(アンドプロ)を活用する際のアドバイスはありますか?
ご自身のキャリアの志向や「なぜIHIなのか」という熱量を、まずは担当コンサルタントに正直にぶつけてみてください。アンドプロのコンサルタントは企業理解が深く、皆さんの熱意をしっかり受け止めてくれます。幸せなキャリア構築に向けた最高のサポートをしてくれるはずですので、ぜひ頼りにしてみてください。
アンドプロの 3つ の強み

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