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2025年下半期
ITエンジニア転職市場トレンド徹底解説
2025/9/16

【2025年下半期】ITエンジニアの転職市場トレンド|年収や資格、キャリアや将来性も解説

今期はここがポイント
転職のしやすさ
求人数
上昇
  • ふくらむITニーズで各社積極採用中
  • 特にAI・データ分野のニーズ増
  • ITコンサルタントへの転職も

ふくらむITニーズを受け、各社で採用強化中

ITエンジニアの最新の有効求人倍率は1.76倍、有効求人数は54068件/月。コロナ元年の2020年以降、求人数は毎年増加している。一方で未経験者の流入によって、有効求人倍率は横ばいとなっている。
  • DX、生成AIやデータの利活用で日増しにITニーズが高まる一方、人材の供給が間に合わず、人手不足に拍車がかかる
  • コロナ禍で大量採用された未経験者の教育コストがかさみ、直近では経験者の採用に積極的な企業が増えるなど、転職市場は活況

※出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(「情報処理・通信技術者」のデータを参照)

有効求人倍率は職種による差も大きい

ITエンジニアの職種別の有効求人倍率ランキング|1位はデバッグ作業で3.64倍。2位はSE(受託開発/Webサービス開発)で3倍。3位はデータサイエンティストで2.83倍。4位はセキュリティエキスパート(オペレーション)で2.81倍。同率4位は運用・管理で2.81倍。6位はヘルプデスクで2.5倍。7位はSE(基盤システム)で2.23倍。8位はPMで2.12倍。9位はAIエンジニア・データエンジニアで1.95倍。10位はセキュリティエキスパート(デジタルフォレンジック)で1.95倍。11位はプログラマーで0.92倍。12位はセキュリティエキスパート(情報セキュリティ監査)で0.56倍。ITエンジニア全体の平均は1.76倍|1位~8位までは有効求人倍率が2倍を超えており、特に売り手市場となっている
  • PMやSEといった上流フェーズを担う職種のほか、データサイエンティストやセキュリティエキスパートといった昨今ニーズが高まっている分野で、特に人手不足感が強い。

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」の各該当職種のデータを参照(令和5年度実績)。

今が熱い! ITエンジニアの転職市場2大トレンド

おさえておきたい2つのトレンド|(1)AI/データ分野のニーズが増加、(2)ITコンサルの採用バブルが続く

トレンド(1)生成AIやデータ利活用のニーズ増える

人材ニーズが高まっている理由|競争力の強化や新規事業創出、業務の自動化/効率化に向けて、業界各社で生成AIやデータ活用の動きが活発化。その結果、AI/データ領域のエンジニアニーズも高まっている
  • グローバル競争の激化や労働人口の減少に対応すべく、各社で生成AIやデータを利活用する機運が高まっている
  • 結果、AI/機械学習エンジニア、データエンジニアなどのニーズが高まり、求人も増加傾向に。

コンサル
タント

AI・データ領域以外のITエンジニアも全体的にニーズは高く、求人数も多い状態が続いています

トレンド(2)コンサルの採用バブルが続く

企業経営とIT活用が不可分となった結果、ITコンサルのニーズが急増。ITエンジニアからコンサルへの転職がブームになっている
  • 企業経営とIT活用が不可分になった今、調査・提案はもちろん、SIer領域=システムの開発~運用・保守まで一気通貫で担えるIT系コンサルのニーズが急増中
  • 結果、コンサルティングファーム各社では、システム開発に詳しいITエンジニア経験者を囲い込む動きが強まっている

コンサル
タント

実際、コンサルティングファーム各社はここ数年でIT人材を大量採用しており、その数は1社あたり年間数百人~1,000人以上にのぼります

アメリカで起きた大手コンサルティング会社の大量リストラが話題ですが、IT革命が発展途上の日本国内では、そうした事例は極めてレアケースです。

今後もニーズは拡大見込み! IT業界の将来性

2025年下半期時点のIT業界の将来性は「超良好」|AI・データ領域を中心に、IT市場は成長が続く見通し
  • インターネットが浸透したデジタル社会において、IT業界の市場規模はますます拡大する見込み。生成AIやデータの利活用はもちろん、製造/金融業界を中心にDXニーズも続伸
  • 結果、システム開発を担うエンジニアはもちろん、エンジニア経験のあるコンサルの人材ニーズは、向こう5年は続く見通し

平均年収は直近で700万円を超える

ITエンジニアの最新の平均年収は704.4万円(全職種平均は530.3万円)。コロナ禍以降、増加傾向が続いており、直近では700万円の大台を突破している(参考:2019年は607.5万円、2020年は586.2万円、2021年は602.3万円、2022年は651.7万円、2023年は695.4万円、2024年は670.0万円、2025年上半期は704.4万円)

※アンドプロ調べ(全職種平均は国税庁「民間給与実態統計調査」より引用。正社員のみ)

  • コロナ禍を契機に企業のデジタルシフトが加速。システム開発やDX案件の受注増加にともない、平均年収も増加傾向

平均年収は職種・役職による差も大きい

ITエンジニアの職種別平均年収ランキング|1位はPMで823.8万円、2位は社内SE、ヘルプデスクで685.5万円、3位はデータサイエンティスト、機械学習エンジニアで672.9万円、4位はインフラエンジニアで649.1万円、5位はSE(汎用機系)で604.0万円、6位はパッケージソフト・ミドルウェア開発で550.5万円、7位は運用・保守で547.5万円、8位はSE(Web・オープン系)で526.8万円、ITエンジニア全体の平均は704.4万円。職種間で最大300万円超の差がある。

※アンドプロ調べ(全職種平均は国税庁「民間給与実態統計調査」より引用。正社員のみ)

  • 一口にITエンジニアといっても、職種や役職による違いも大きく、一般にPMなど開発フェーズの上流ほど平均年収は高め
  • また、同じ職種・役職でも、プライムベンダーなどピラミッドの上層ほど高水準(事業会社はピンキリ)。
IT業界の企業は、コンサルを頂点としたピラミッド構造になっており、上流に近い企業ほど年収が高い傾向がある(上流から、コンサル、大手SIer(プライムベンダー)、中小SIer、システム開発会社の順)

コンサル
タント

ITエンジニアの中でも、とりわけニーズが高まっているAI・データ領域のエンジニアは、年収も増加傾向にあります。

【年齢別】50代で900万円超

ITエンジニアの年齢別の平均年収は、50代で900万円を突破。どの年代でも全職種平均を超えている(参考:20代は470.3万円、30代は611.2万円、40代は820.0万円、50代は935.0万円、60代は817.3万円)

※アンドプロ調べ(全職種平均は国税庁「民間給与実態統計調査」より引用)

  • 全職種平均と同様、20代から50代にかけて増加し、役職定年や非正規雇用への切り替えが発生する60代でやや減少

転職で年収が、平均約50万円アップ!

ITエンジニアは転職すると、年収が平均で48.2万円(前職比1.07倍)アップする。特にプライムベンダーや大手の事業会社で上がりやすい傾向あり

※アンドプロ調べ

コンサル
タント

直近ではITエンジニアからITコンサルタントへの転職事例も増えており、年収も大幅にアップするケースが珍しくありません

アンドプロでは、年収アップをはじめ、あなたの希望に合ったキャリアプランや求人をご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

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転職は当たり前? ITエンジニアのキャリアパス

ITエンジニアのキャリアパスの例|入社~20代:PG/テスターを経験したのちSEへ|30代以降は、SEとしてさまざまな案件を経験し、責任範囲や案件規模を広げていく|40代以降は、技術職である「エキスパート/テックリード」と管理職である「PL/PM」にキャリアが分岐。経験を積んだ後にITコンサルになるケースもある。
  • ITエンジニアのキャリアは下流工程から始まり、徐々に担当フェーズを上流にシフトしていくのが一般的。経験年数に応じて案件規模も大きくなっていく。
  • ときには転職もしつつさまざまな案件を経験し、技術力や専門性を高めるか、管理職として上流工程に軸足を移すかに分かれていく。
補足

最近はより上流・年収アップを目指してSE→ITコンサルへのキャリアチェンジも王道ルートに。

コンサル
タント

ITエンジニアのキャリアは、職種(開発系/インフラ系など)や関わる領域(業務系/Web系など)によって、キッパリ分かれます。

転職時も基本的には同じ職種・領域での転職になるため、汎用系→オープン系といったキャリアチェンジは20代までに決断するのが安心です。

待遇改善/上流に関わるために転職する人も多い

ITの場合、ピラミッドの上流にある企業ほど待遇や労働環境が改善しやすい(上流から順に、コンサル、大手SIer(プライムベンダー)、中小SIer、システム開発会社)
  • IT業界はピラミッドのより上層ほど、年収や労働環境が改善されやすい(事業会社も大手ほど好待遇)。
  • 業界全体として「転職は当たり前」の風土が強く、転職回数の多さが選考で不利になるケースも少ない

転職理由別のおすすめ転職先

転職経験のあるITエンジニアはどれくらい?

ITエンジニアの約4割が転職経験あり|(参考データ)転職が初めての人が61.1%、2回目の人が22.7%、3回目の人が10.1%、4回目以上の人が6.1%

※アンドプロ調べ

キャリアアップには必須! ITエンジニアに求められる3つの経験・スキル

ITエンジニアで重要な3つの経験・スキル|(1)最新技術、(2)上流工程・マネジメント、(3)コミュニケーション能力

最新技術の知識・経験

  • 技術の変化が早いIT業界では、最新・先端技術の知識や経験を持つ人材は高く評価される(直近はAIやデータ、セキュリティ領域など)。

上流工程・マネジメントの経験

  • コンサルやプライムベンダーでは立場上、上流工程やマネジメントの経験が重宝される(とりわけ業務系アプリケーション領域)。転職したい場合はSEやPL/PMの経験を積んでおくのが◎
  • 一方、Web系やSaaS企業などでは、PGとして自ら手を動かせるプログラミング技術も求められる傾向が強い

コミュニケーション能力

  • システム開発はチームワークのため、どの職種・領域でもほぼ必須の能力。
  • 特にコンサルやプライムベンダーでは顧客折衝やプレゼン、プロジェクトマネジメントが頻回に発生するため、特に重要なスキル。

コンサル
タント

ITエンジニアの市場価値は実務経験やスキルによるところが大きく、資格はあくまでプラスアルファの要素です。

無いからといって選考で不利になることはありませんが、AWS認定資格やSAP認定コンサルタントなど、トレンドの領域に関する資格は高評価です。

年収アップするには? 転職難易度と成功のカギ

他業界に比べると転職難易度は低め

ITエンジニアの応募先別の転職難易度|易しめ:(1)上流への転職、(2)同規模/同業種への転職(中小SIerから中小SIerなど)|難しめ:(3)事業会社から受託側への転職、(4)中小SIerから事業会社への転職(SIerからWeb系への転職も難しめ)
  • 人手不足の影響もあり、IT業界全体で採用ハードルは緩和傾向。中小SIer→大手SIerはもちろん、SIer→コンサルも王道ルートになりつつある。
  • 一方、発注側の事業会社→受託側のSIer・コンサルや、下流寄りの中小SIer→最上流の事業会社は、業務内容や立場のギャップが大きく難しいケースも
  • また、SIerは業務系アプリの案件が多いため、Web系の企業への転職も難易度高め

コンサル
タント

IT業界は経験や技術の親和性があれば、書類選考は通過しやすい傾向があります。

一方、面接ではコミュニケーション能力をシビアにチェックされるため、「わかりやすく簡潔に話す」ことを意識しましょう。

年齢によって求められる経験・スキルも変わる

年齢

見られる主なポイント

~20代前半

ポテンシャル人柄

20代後半~30代

実務経験の内容・レベル感

40代~

(上記に加えて)マネジメント経験
※大手日系企業は、特に求められるレベル感が高くなる

  • 20代後半からは相応の実務経験、加えて40代以上はマネジメント経験も求められるようになるが、人手不足の影響もあり、採用要件を緩和する企業も増えてきている
  • ただし、製造業や金融機関などの一部大手の日系企業では、社員を生え抜きで長期育成する文化が根強く、40代以降は求められる経験・スキルのレベルがグンと上がるため、転職難易度も高くなる。
実際、まわりは何歳で転職している?
ITエンジニアの転職時の年齢は、20代後半~30代前半がボリュームゾーン。40代以上も約35%と多め|(参考)20代以下が36.9%、30代前半が18.7%、30代後半が9.6%、40代前半が11.1%、40代後半が11.6%、50代以上が12.1%

※アンドプロ調べ

これで失敗しない! 転職理由別のおすすめ転職先

ITエンジニアによくある転職理由別に、おすすめの転職先を紹介します。

年収アップしたい

年収アップしたい場合のおすすめ転職先2つ|(1)大手SIer、(2)コンサル
  • 大手SIer(プライムベンダー)やコンサルティングファームは、システム開発やプロジェクトの上流を担うため、利益率が高く年収アップが叶いやすい
  • 一方、実装からは遠くなるため、技術力が衰えないような日々のキャッチアップは必須
主なプライムベンダー

日立製作所、NEC(日本電気)、富士通、NTTデータ、SCSK、大塚商会、パナソニックコネクト、伊藤忠テクノソリューションズ、野村総合研究所、電通総研

主なコンサルティングファーム

アビームコンサルティング、ウルシステムズ、アクセンチュア、デロイトトーマツ、KPMG、PwC、EYストラテジー・アンド・コンサルティング

労働環境を改善したい

労働環境を改善したい場合のおすすめ転職先2つ|(1)大手SIer、(2)一部コンサル
  • システム開発は下流工程に納期のしわ寄せがきやすいため、上流ほど労働環境が整っている傾向あり
  • 一般に長時間労働になりがちなコンサルでも、直近では働き方改革を推進してホワイト化しているところもある。

上流工程に携わりたい

上流工程に携わりたい場合のおすすめ転職先2つ|(1)事業会社、(2)コンサル
  • 事業会社やコンサルであれば、マーケティングや戦略策定、サービス・システム構想といった最上流に関わることができる
主な事業会社

LINEヤフー、DeNA、楽天、Sky、ソフトバンク、マネーフォワード、ZOZO、Google

上記の例はあくまで一例です。アンドプロでは、IT業界専門のコンサルタントが、あなたのご経歴や専門性を最大限に活かせるキャリアプランや求人をご紹介いたします。お悩みの際はお問い合わせください。

ITエンジニアの転職活動Q&A

ITエンジニアの転職活動について、よくある質問をまとめました。

あなただけの「理想のキャリア」を描き、実現したい

私たちがご提供したいのは、転職という“手段”そのものではありません。

ITエンジニアを熟知したプロとの面談を通じて得られる気づきと、そこから未来の設計図を描いていく体験です。

採用企業側とも一気通貫で向き合う専任コンサルタントが、あなたの“専門性”と可能性を丁寧に言語化

転職をしない選択肢までも含め「最も輝ける道」をご提案いたします

望む働き方も、叶えたい生き方も――。

私たちは同じ目線で、心を込めて伴走します。

アンドプロは、あなたの「生涯のキャリアパートナー」です。
いま感じているモヤモヤや、理想の未来——まずは聞かせてください。 “転職後の幸せ”までも描く、私たちアンドプロと一緒にスタートしませんか?
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この記事の監修者
アンドプロ コンサルタント
上野 真二郎
IT・通信業界

IT・通信業界専門のコンサルタント。ITエンジニアはもちろん、ITコンサルタントの転職支援も手掛けており、これまでのご支援人数は100名以上。2023年度、社内準MVP受賞。

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