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2025年下半期
商品企画・商品開発(化粧品)転職市場トレンド徹底解説
2025/9/19

【2025年下期】商品企画・商品開発(化粧品)の転職市場トレンド | 年収やキャリアパスも徹底解説

今期はここがポイント
転職のしやすさ
求人数
横ばい
  • 安定需要で求人は「売り手市場」継続
  • 販路拡大・商品多様化で重要性UP

化粧品業界 商品企画・商品開発の転職は「売り手市場」

転職を検討中の方

商品企画・開発は人気があり、転職でも競争率が高いイメージです。

コンサル
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確かに人気が高いですが、業界全体の最新トレンドは求職者が有利な「売り手市場」。商品企画系の職種も同様の傾向です。

化粧品業界 その他職種の転職市場はこちら 

化粧品業界(全体)の転職市場
研究・開発の転職市場
品質管理・品質保証の転職市場

化粧品「商品企画」「商品開発」の違いとは?

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まずは2つの職種に求められる業務の分類についておさらいです!

商品企画・開発担当者は化粧品製造において中核といえる重要な存在です。

研究・開発チームや品質管理、営業・マーケティングチームなどと連携し、商品コンセプトの設計から店頭に届くまでの全工程を統括します。

商品企画とは

「市場の声をもとに商品コンセプトを立案し企画する役割」

商品開発とは

「企画をもとに処方や技術面を詰めて商品化を推進する役割」

商品企画と商品開発の違い|商品企画の業務:市場分析・トレンド調査、コンセプト設計、売上・利益目標計画、スケジュール管理を担当。営業チームやマーケチームなど、文系職種と連携する|商品開発:技術要求仕様書策定、コストエンジニアリング、バリデーション計画、スケジュール調整を担当。研究開発チームや品質管理系チームなど、理系職種と連携する|企業によっては、企画が開発を兼務する場合もある

化粧品業界では販路拡大やトレンド変化により開発サイクルが短期化し、実績ある商品企画・商品開発人材の重要性が増しており、その採用ニーズは一層高まりを見せています。

なぜ「売り手市場」?化粧品業界の最新動向解説!

転職を検討中の方

なぜ化粧品業界の転職は売り手市場なのでしょうか?

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背景を知るために業界の現状を見ていきましょう!

コロナ禍の外出制限がとけた2022年以降、化粧品業界の市場規模は回復基調にあります。各企業は安定した需要を背景に今後の業績を支える人材を求めています。

化粧品業界が「売り手市場」である理由

理由① 回復傾向の国内市場
理由① 回復傾向の国内市場

市場規模は回復傾向
メイク需要回復・インバウンドも追い風

理由② 安定した収益基盤
理由② 安定した収益基盤

「基礎化粧品」の売上が7割以上
流行に左右されない安定した収益基盤

理由③ 販売業者数の増加
理由③ 販売業者数の増加

参入業者は右肩上がりで求人数も増加
中途採用は売り手市場が継続

理由④ 複合的な要因
理由④ 複合的な要因

複合的な要因で人手不足
求人数は前年比で増加傾向

Point!

コロナ禍から順調に回復し、化粧品の根強い需要が再確認されました。参入のしやすさから事業者も増加傾向。それゆえ、業界単位の求人は求職者有利の「売り手市場」となっています。

※1、2 出典:経済産業省「生産動態統計 調査」(2024年)
※3 出典:厚生労働省「令和5年度衛生行政報告例」

※2 注:表内では、同統計の「頭髪用化粧品」を「ヘアケア」、「皮膚用化粧品」を「スキンケア」、「仕上用化粧品」を「メイクアップ」、「特殊用途化粧品」を「その他」、「香水・オーデコロン」を「フレグランス」に読み替える

化粧品業界の将来性は?懸念要素も解説

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次に業界の将来性を占う3つの要素を見ていきましょう!

国内市場は成長傾向にあり、2026年には過去最高額水準に到達する見通し。27年以降もさらなる成長が予測されている|成長の主な要因は2点|(1)男性化粧品の需要増、(2)メイクアップ化粧品の需要増

※1 出典:経済産業省 商務・サービスグループ『化粧品産業の持続的な発展における今後の方向性に関する調査』(2024)
※2、3 出典:経済産業省「生産動態統計 調査」(2024年)

国内事業規模は、2026年には過去最高だった2019年水準に回復すると予想され、その後も長期的に事業拡大が見込まれます。メイク需要の回復や、メンズメイクの急伸もそれを支えます。

化粧品業界は、販売チャネルの多様化で競争が加速。次の2つの要因で売上が伸びている|(1)EC販売が伸長:2024年の売上は9709億円(過去5年間で47%増加)|(2)韓国・台湾・東南アジアなど、アジア諸国からの輸出入が伸長:2024年の輸入額は1415億円(過去5年間で34%増加)、輸出額は1251億円(過去5年間で36%増加)

※1 出典:経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査 報告書」(化粧品・医薬品のEC市場規模)
※2 出典:財務省「貿易統計」

実店舗の売上比率が高い化粧品市場ですが、コロナ禍を経てEC販売も徐々に定着化。SNSを通したインフルエンサーブランドが注目されています。また、「韓国コスメ」の流行などでアジア圏の輸入額も増加。国内市場の競争は激しさを増しています。

海外関連売上が不安定であり、先行き不透明な状態|(背景1)中国経済の低迷:2024年の中国人来訪客は約698万人で、5年前から27%減少|(背景2)貿易リスクの拡大:為替相場の不安定な状況や、関税による影響がみられる

※ 出典:日本政府観光局「訪日外客統計」

一方、中国景気減速や関税による貿易摩擦リスクにより、海外売上は先行き不透明です。東南アジア諸国などへの輸出先分散やリスクヘッジが今後のカギとなります。

化粧品業界 商品企画・開発職の将来性は??

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次に、商品企画・開発系職における将来性や中途採用の傾向について解説していきます。

直面する環境の変化|SNS:ソーシャルメディアトレンドの影響による開発サイクルの短期化|D2Cモデル:消費者直販モデルの台頭による開発サイクルの短期化|新たな商品サイクル:四半期ごとに小ロット投入、年間の製品投入数が増加|ESG対応法制厳格化:環境チェックや輸出入の対応事項が増加

化粧品の商品開発環境は急激に変化しています。SNS発信トレンドとD2C(直接販売)モデルの台頭で、開発サイクルは短期化。規制強化や開発工程でのAI導入など企画・開発業務の複雑性が一段と増しています。

市場・技術の変化を捉え、短期間で商品の企画開発ができる経験豊かな人材が求められています

生成AIによる工数削減事例
  • ロレアル グループ(L’Oréal Groupe)
    画像生成AIによりSNSトレンドを踏まえたビジュアル案を大量テスト。企画決定を数週間短縮(25年4月)※1
  • 資生堂
    開発基盤に独自アルゴリズムを実装。50万件超の配合データと市場データをAIが学習し、処方・コンセプト案を自動提示。開発工数を削減(24年2月)※2

 ※1 出典:L’Oréal Finance – News Release(2025年5月)
※2 出典:資生堂 公式サイト〈ニュースリリース〉(2024年9月)

化粧品業界商品企画・開発 中途採用の傾向は?

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中途採用の傾向は企業群ごと3つに分けられます。

大手企業でニーズのある人材

中途採用の傾向:大手企業は求人数が少ない|3つの傾向:(1)内部異動・欠員補充が多い、(2)グローバルな企画力が歓迎される、(3)DXと連動したマーケティング経験も評価される

グローバル・高価格帯などトレンドの企画で結果を出したエース級の人材をピンポイント採用する。

中堅企業などでニーズのある人材

中途採用の傾向:中堅企業・OEM企業は求人数が多い|2つの傾向:(1)多品種開発の経験者を優遇、(2)さまざまな年代や多くの剤形での企画開発経験者が求められる

企画から流通まで一連の流れを理解する経験者を優先。20代など若手を歓迎する傾向も。

スタートアップ企業でニーズのある人材

中途採用の傾向:スタートアップ企業は求人数が多い|2つの傾向:(1)企画領域から開発領域まで広く担当することが求められる、(2)新ブランドの立ち上げ求人もある

市場分析→コンセプト設計→SNS発信まで自走できる行動力がある人材。経験が浅くても熱量で採用に至る場合も。

注:従業員1000人以上の規模を「大手企業」と仮定

Point!

新卒から人材を育てられる大手企業や有力な中小企業では「欠員募集」が多く、時期によって求人内容は大きく変わります。最新トレンド詳細は専門のコンサルタントへ随時相談するのがおすすめです!

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化粧品業界 商品企画・商品開発職の年収は?キャリアパスは?

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今後も商品企画・開発でキャリアを積んでいきたいけど、具体的にどんな未来が待っているのかな…?

化粧品業界 商品企画・開発職のキャリアパスは?

化粧品企画・開発のキャリア例|アシスタント→リーダー・PM(実務担当者)を経験し、35歳~40歳で3つのキャリアへの分岐が発生|(1)周辺領域を含めたハンドリングを担う「マネジメント」、(2)特定剤形の深い知識を極める「スペシャリスト」、(3)適性を活かし、他部署へ異動(企画・マーケティング、サプライチェーン関連部署、デジタルEC戦略)

商品企画・開発のキャリアは、まずアシスタントで流れを学び、横断的な動きができるようになるとリーダー・PMとして進行管理を担います。

30代前半までに企画から発売まで一気通貫で業務経験がある場合は、業務推進力を見込まれての転職がしやすい状況です。ビジネス感覚や処方開発知識など個人の「専門性」がある人材も重宝されています。

化粧品業界転職で注目される商品企画・開発職の専門性とは

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キャリアを積む上で、高い専門性を持つ人材は転職でも非常に有利です。いくつかのパターンをご紹介します。

カテゴリースペシャリスト

スキンケアやメイクアップなど特定カテゴリーや特定剤形、特定の年代を対象とした商品で成果を積み上げ、専門性を深めた人材はスペシャリストとして評価されやすく、転職でも報酬水準アップを見込めます。

マルチな処方開発の知見

処方開発部門と連携して多様な剤形を商品にしてきた企画・開発担当は、商品開発の引き出しの多さから、メーカーを中心に高いニーズがあります。

企画オールラウンダー

ブランド戦略、販促設計、広告運用など周辺領域まで一貫してハンドリングできる若手人材は、市場全体で需要が高く、事業成長のけん引役として期待されやすい存在です。

化粧品業界商品企画・開発職の年収は?

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やはり年収が気になります。転職をすることによって上がったりするのかな?

商品企画・開発職の年収は、企業規模によって異なる|大手企業の場合、20代は350万円~600万円、30代は600万円~800万円、40代は800万円~1000万円|中堅・OEM・スタートアップ企業の場合、20代は300万円~500万円、30代は500万円~650万円、40代は650万円~800万円

化粧品業界は100年以上の歴史がある企業も多く、年齢に応じて給料が上がりやすい安定的な待遇が特徴です。

2024年に当社のサービスを通して転職を希望した方のデータを見ても、同様の傾向が読み取れます。

化粧品業界の平均年収は551万円(給与所得者全体の平均は530万円)|商品企画・開発職は平均554万円と高めの水準

※1 アンドプロ調べ 
※2出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」正社員(正職員)の平均給与

化粧品業界の商品企画・開発職の方の平均年収は約554万円。給与所得者平均をやや上回る安定した水準にあります。

化粧品業界 商品企画・開発職 年代別平均年収 

年収分布を見てみると年齢が上がるにつれて緩やかに上昇することがわかります

年代別の平均年収|25~29歳は443.6万円、30~34歳は551.7万円、35~39歳は613.4万円、40~44歳は572.9万円、45歳以上は765.0万円

※ アンドプロ調べ 

20〜30代前半ではキャリアアップを狙った転職が多い一方、30代後半以降は待遇改善やワークライフバランスを目的とする転職ケースが増えていきます。

企業数が多く、年収や待遇も幅があるため、能力や専門性が高い人材は比較的に待遇改善がかないやすい業界であるといえます。

化粧品業界 商品企画・商品開発の転職で求められるスキルと実績とは?

企業側は、転職者に募集ポジションに応じた経験と実績を求めるとともに、「チームプレーを重視する業界文化」に適応できる人材を望んでいます。

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よし!転職にチャレンジしてみよう。私の経歴や能力で採用されるかな?

コンサルタント

採用担当者が求めている人物像を、評価ポイントから見ていきましょう!

特に書類選考で重視されること

書類選考では 「年代に応じた実績」 と 「応募先企業のスキル期待値」 のバランスで通過の可否が検討されます。

求められる業務経験の目安

20代 自立して業務可能な経験があるか
30代 上記+商品や売上への貢献実績
40代~上記+マネジメント経験

企業群別、採用検討ライン|大手グローバルメーカー:ヒット商品の企画・開発の中心的な役割を担当した実績がある|有力中堅企業・OEM企業:商品企画・開発業務の豊富な経験や、コスト最適化の経験がある|中堅企業・OEM企業:自立運用スキル、基礎知識がある|スタートアップ:化粧品に限らず、商品企画・開発での業務経験がある

企画・開発の経験値を示す具体的成果(売上やコスト削減など)を盛り込み、読み手が「自社に必要だ」と直感できる書類に仕上げることがポイントです。

特に面接選考で重視されること

特に面接選考で重視される3つのこと|(1)これまでの業務進行方法、(2)論理的思考力、(3)職務経歴の確認

面接選考では

  1. 自社の業務進行に馴染めるか
  2. 論理的に要点を整理し、一貫性ある回答ができるか
  3. 職務経歴書の内容を根拠やエピソードを踏まえて具体的に語れるか 

3点がひと続きで確認されます。これらがそろって「現場にスムーズに溶け込み、企画を着実に形にできる人材か」が見極められるイメージです。

その他重視されること

その他重視されること|社内ニーズにフィットしているか:欠員募集では、欠員の役割を担える人をピンポイントで採用する場合がある|SPIの実施:基礎的能力や協調性を測る選考が実施される場合が多い

特に大手企業では欠員募集が多いため、「ピースを埋めるピンポイントな人材か」各求人で独自の視点があることが多くあります。

選考におけるSPIの実施率が高く、ここでも「チームの一員として動けるか」判断されることも特徴の一つでしょう。

Point!

各社の「業務の進め方」や「社内の人材ニーズ」はご自身で調べることが難しい場合もあるため、業界での支援実績があるエージェントに尋ねてみるのもひとつの手です。

化粧品業界 商品企画・開発 転職で有利な資格は

語学スキルは海外展開をしている企業の場合、有利になることがあります。

一方、「日本化粧品検定」などの民間検定は合否を左右する評価にはならない場合がほとんどです。基本的には業務経験での評価が中心となります。

TOEICのスコアは、750以上が求められる(800以上であれば尚可)。場合によって、中国語検定や韓国語検定なども需要がある。

【転職成功者事例】希望をかなえた転職は? 年収100万UP事例は?

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求人の数が多すぎて、実際に自分に合っているかわからないな…

コンサルタント

企業側のことも熟知しているエージェントに相談してみてください! 数ある求人の中から希望に合ったものを見つけられた方々をご紹介します!

直近の転職実例から、希望がかない、採用に至ったポイントを解説します。

経験を活かし、海外展開へ挑戦したい場合の転職成功事例|20代後半(中堅メーカー勤務、処方開発職)は、大手メーカーの商品開発職へ転職。年収も450万円から550万円にアップ。転職成功の勝因は、企業ニーズとの細かいマッチ。

コンサルタント

希少なグローバル展開する大手での商品開発職欠員に対し、『多剤形開発経験の若手 × 海外志向』という双方のニーズが合致。
企業の要件を事前にヒアリングしていたため、即マッチング→内定に結びつきました。

より裁量をもって商品開発したい場合の転職成功事例|30代後半(中堅OEM勤務、商品企画職)は、中堅メーカーへ転職し商品企画リーダーに。年収も550万円から650万円にアップ。転職成功の勝因は、成果の定量化。

コンサルタント

ヒット商品創出の実績と、メーカーとの折衝など幅広い経験のある方で、成果を数値化した職務経歴書作成をお手伝い。コスト削減とデータ分析力が決定打となり、好待遇での採用となりました。

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この記事の監修者
アンドプロ コンサルタント
小幡 瑞季
メーカー(消費財)

消費財メーカー専門のコンサルタント。化粧品業界を中心に管理職から若手まで幅広くサポート実績があり、ご支援人数は累計500名超。社内MVP、準MVPなど複数回の表彰歴あり。

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