【2025年下期】化粧品業界の転職市場トレンド | 年収やキャリアパスも徹底解説
- 安定需要で「売り手市場」継続
- グローバル化、EC伸展で企業間の競争が激化

※1 出典:経済産業省「生産動態統計 調査」(2024年)
※2 注:各企業の2024年12月期決算をベースに編集部が集計して作成
化粧品業界 その他職種の転職市場はこちら
化粧品業界の転職動向 求人は「売り手市場」

転職を
検討中の方
化粧品業界でもっと活躍していきたい! でもどうすればいいでしょうか?

コンサル
タント
転職を検討するのも一つの手です。現在は「売り手市場」のため、専門性を持った人材は市場価値が高く、待遇やキャリアを上げやすい状況になっています。
参考指標となる厚生労働省発表の製造業求人数は、コロナ禍によって一時減退したものの、経済正常化により現在は安定推移。
人手不足により、全職種を含めた有効求人倍率は「1.19(2025年7月・パートタイム除く常用)」と求職者に対して求人数が多い「売り手市場」となっています。この状態は2025年下期でも続く予想です。

【最新】化粧品業界転職が「売り手市場」の背景とは

転職を
検討中の方
転職市場は求人数が多い「売り手市場」のようだけど化粧品業界で今、本当に動いていいの?

コンサル
タント
あなたのスキルや専門性をどのように活かせるのか、まずは業界の「今」を見て考えてみましょう。
化粧品業界の市場規模は、2022年コロナ禍の外出制限が解けて以降堅調な回復をみせ、今後も市場規模の拡大が予想されています。

✓ メイク需要の回復(22年比で約20%出荷額増加)
✓ メンズ市場の開拓(コロナ禍前よりも出荷額増加)
✓ 東南アジア市場の開拓(輸出入ともに増加)
一方、東南アジア市場の商品流通やEC販売の伸長などにより、競争が激化しており、各企業は新たな商品開発や流通に貢献できる人材を求めています。
※1出典:経済産業省「生産動態統計 調査」(2024年)
※2出典:日本百貨店協会「全国百貨店売上高概況」
経済産業省「商業動態統計年報」(織物・衣服・身の回り品小売業)
総務省統計局「家計調査」外食支出額
よりそれぞれ算出

コンサル
タント
次に求人の内容にも影響する、最近の業界動向についてポイントを確認しましょう!
化粧品業界の最新動向3つのポイント
ポイント① EC化が進む

ポイント② 輸出入が増える

ポイント③ 巨大OEM誕生(2024年)

過去10年でオンライン販売が普及したことにより、グローバルも含めた商品展開のチャネルが多様化。
商品開発は重要性を増し、今後は競争力の維持や、グローバル展開の足掛かりとしてM&Aが加速する可能性もあるでしょう。
輸出入に対応できる品質管理人材も強く求められています。
化粧品業界での求人の見つけ方

転職を
検討中の方
化粧品業界で転職を考えたとき、どのように求人を選ぶべきでしょうか?

コンサル
タント
企業数・求人数共に多いのが特徴です!
そのなかからご自身に合った業務や環境を選ぶことが大切です。
化粧品業界は2000年代の規制緩和によって参入障壁が低くなったため、国内の化粧品販売業者登録数は現在4,000を超えています。
販売ルートの多様化などで、大手以外のメーカーも存在感を増しており、求人の種類や数も増えてきています。
化粧品業界の構造と変化


出典:経済産業省「化粧品産業ビジョンの策定について」(令和3年4月)
注:2019年時点での割合

消費行動の変化に合わせ、従来の流通網に変化がみられます。ご自身の見据えるキャリアと企業の将来性や業務から獲得できるスキルを見極め、求人を選択するようにしましょう。
化粧品業界の平均年収は?働き方は?
2024年~2025年上半期に弊社サービスを使って転職した化粧品業界従業者の平均年収は551万円。経験年数とともに収入も上がっていくケースが多く、安定的に業務に取り組める環境といえるでしょう。
化粧品業界 職種ごとの平均年収目安

※1 アンドプロ調べ
※2出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」正社員(正職員)の平均給与
職種別の年収例を見ると、年齢に応じて昇給し、管理職になると大きく跳ね上がることがわかります。販売職(美容部員・ビューティーアドバイザー)は現場接客の専門職のため、ベース給与面はやや伸び幅が緩やかとなります。

化粧品業界 「働き方」の変化
●給与制度に変化は?
安定的な昇給体制ではあるものの、若手の不安解消や人材流出防止のため評価制度を業務内容と成果に応じた「ジョブ型」を取り入れる企業(2021年/資生堂など)が増えてきています。
●業務環境に変化は?
「働き方改革」の一環として産育休制度の拡充はもちろん、副業の解禁(2022年/資生堂)、「どこでもWork制度」導入(2021年/花王)など大手企業でも従業員の声で、時代に合わせた柔軟な制度が採用されています。

コンサル
タント
給与・待遇面は、企業や業務内容によってさまざまです。ご自身が希望する働き方と合わせ、求人票を確認してみましょう。
化粧品業界の転職で重視される専門性は?

転職を
検討中の方
どんなスキルや専門性があると転職に有利なのかな?

化粧品業界では、SNSやECでの発信力を活かしたファン醸成や、テクノロジーを駆使した商品開発をリードできるデジタル人材と、研究開発や品質管理を基盤にグローバル規制やサステナビリティへ対応できるサイエンス人材の需要が高まっています。
今までの業務経験との掛け算でご自身の専門性について整理できていると、転職で非常に有利です。
異業界/異業種からでもチャレンジできる?
化粧品業界ではスタートアップ企業などで業界未経験者でも転職がかなうケースがあります。
重視される経歴
✓ 理系大学、大学院卒業
✓ 他の化学系職種(食品・医薬品業界)での経験値
✓ 化粧品業界への強い志向
募集枠の多い職種
✓ 処方開発職 ✓ 品質管理職
これ以外にも、企画・マーケティング職、営業職、バックオフィス系職などは近しい業界や商材の経験があれば、横断的な転職が可能となります。
興味のある方は、チャレンジしてみるのも一つの手です!
化粧品業界転職で有利な資格は
語学スキルは外資系企業の場合、有利になることがありますが、民間検定は合否を左右する評価にはならない場合がほとんどです。基本的には業務経験での評価が中心となります。

職理由・年齢・男女比…データで読む化粧品業界転職のリアル

コンサル
タント
次に、実際に転職活動をする際の注意点やデータを見てみましょう!
化粧品業界転職は忙しくても平気?おすすめ時期は?
化粧品業界の転職は選考期間が比較的短く、忙しくても転職がしやすいといえます。

転職を
検討中の方
忙しくて転職のために時間をとれるかな…?ほかにどんな人が転職をしているのか気になります!

化粧品業界では求職者が活動開始から採用に至るまでの平均日数は「よい人材を確保したい」狙いから1カ月~2カ月で【早い】といえます。一方、大手企業では定性的な人物評価もウェイトが高く、複数の面接官でさらに時間を掛けて選考が行われる傾向です。
採用されやすい時期はある?
日系企業と外資系企業で違いがありますが、年度明けはチャンスです。
多くの企業では年間の採用計画を立て、それに基づいて募集をスタートします。そのため年度が変わるタイミングで募集が始まり、採用枠が充足していくにつれてハードルが上がったり、締め切られるケースが多いのが特徴です。
✓ 日系大手:5〜6月ごろ
✓ 外資系:1〜2月ごろ
この時期に気になる求人をピックアップするのも一つの手です!
化粧品業界転職者の男女比は?転職理由は?


アンドプロ調べ
採用に男女差はある?
もともと女性比率が高い職場のため、転職決定者も女性が多くなっています(68.4%)。一方、企業側は特に男女で差を設けず採用しており、職場の構成比から男性採用に注力する場合もあります。
採用後の年収は?
転職を検討した理由は直後の年収増を条件としない「キャリアアップ」(30.2%)が最も多いですが、スキル面の評価が高い場合は結果的に年収が上がることも多いようです。
一方、異業界からの転身など、ポテンシャルを見込まれての採用では一時的に前職より低い年収になる場合もあります。
化粧品業界の転職者平均年齢は?

アンドプロ調べ
24年に当社サービスを利用した転職希望者と転職決定者の年齢を比較すると20代~30代前半の動きが活発です。
採用企業側もトレンド変化に対応できる若手人材のニーズが強く、35歳以降の転職では高い業務成果やマネジメント経験を求められるケースが多くなっています。
35歳以降の転職
採用例は以下のような内容があります。
✓ マネジメントポジション採用
✓ 欠員募集でのピンポイント採用
✓ 外資系企業の「プロフェッショナル」採用
✓ スタートアップ企業の立ち上げメンバー採用
いずれのケースでも、これまでの業務で培った専門性が評価の中心になります。
化粧品業界の転職回数は少ない

転職が決まった志望者の経験社数は平均2.25社。転職回数が2回~3回といわれるサラリーマンの平均と同水準です。
転職回数は極端に多くない限り、問題になりませんが、大手の老舗企業では年齢÷10回以上転職していると「定着が難しいのでは」との懸念から書類時点で通過が厳しくなる可能性があるようです。やむを得ない転職の場合は、エージェントに相談し、理由を伝えてもらうようにしましょう。

コンサル
タント
転職者のデータを見ると「待遇や環境を変えたい」と思われている方は「思い立ったが吉日」。待つよりも今が動いてみるチャンスなのかもしれません!
あなただけの「理想のキャリア」を描き、実現したい
私たちがご提供したいのは、転職という“手段”そのものではありません。
化粧品業界を熟知したプロとの面談を通じて得られる気づきと、そこから未来の設計図を描いていく体験です。
採用企業側とも一気通貫で向き合う専任コンサルタントが、あなたの“専門性”と可能性を丁寧に言語化。
転職をしない選択肢までも含め「最も輝ける道」をご提案いたします。
望む働き方も、叶えたい生き方も――。
私たちは同じ目線で、心を込めて伴走します。

消費財メーカー専門のコンサルタント。化粧品業界を中心に管理職から若手まで幅広くサポート実績があり、ご支援人数は累計500名超。社内MVP、準MVPなど複数回の表彰歴あり。