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「最大たるより最良たれ」——数百年の未来へ「作品」を遺す。竹中工務店が求める次世代の原動力とは
2026/4/20

「最大たるより最良たれ」——数百年の未来へ「作品」を遺す。竹中工務店が求める次世代の原動力とは

東京タワーやあべのハルカスなど、数々の時代を象徴するランドマーク建築を手掛け、建設業界をリードする株式会社竹中工務店。業界が大きな変革期を迎えるなか、次世代を牽引する多様な知見を求めて中途採用を強化しています。妥協なき「作品主義」が息づく独自のカルチャーと採用の裏側について、人事担当の大平様にお話を伺いました。

お話を伺った方

大平 貴道(おおひら・たかみち)さん
人事室 人事企画部長

特定社会保険労務士 キャリアコンサルタント
新卒入社 作業所施工事務 総務部門 関連会社出向 支店人事部門等を経て2022年より現職。全社の人財戦略、人事制度企画を担当。

「最大より最良」を貫く。中途採用に投資する理由

Q:非上場を貫き、「作品主義」を掲げる“独自のスタンス”を貫く御社が、なぜ今、中途採用を強化しているのでしょうか?

A:当社の経営理念は、「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」です。建築物は、数十年から長ければ数百年にわたってその場所に遺り、社会的・文化的な遺産になり得るものです。だからこそ当社は自社の建築物を「作品」と捉え、資本の論理による短期的な利益ばかりを過度に追うのではなく、長期的な視点で「作品づくり」に向き合いたいと考えています。

東京タワー、あべのハルカスなど都市を代表するランドマーク建築を請け負ってきた (素材提供:PIXTA)

そのためM&Aや新規事業の拡大には慎重な「建築専業」の立場を維持し、非上場ならではの堅実な経営を貫いてきました。この財務体質の健全性があるからこそ、我々の最大の資産である「人」や「技術」に対して、安定的に投資し続けることが可能なのです。

――その「人への投資」の一環としてキャリア採用も重視されているのですね。

A:もちろん重視しています。神社仏閣の造営を祖業として、400年以上の歴史を持つ当社ですが、先人から受け継いだ「最大たるより最良たれ」という信条を持ち、請け負った仕事に対して責任を全うする「棟梁精神」を大切にしてきました。この「最良の仕事」を現代において体現し続けるためには、従来の建設業の枠に留まらない新しい力が必要です。

現在、中途採用を強化している背景には、大きく3つの狙いがあります。

1つ目は、建設DXや環境規制への対応、さらには持続可能な働き方を前提にした生産性向上など、日々求められる「業務の高度化への対応」。

2つ目は、私たちが最も大切にしている妥協なき“作品づくり”を、これからの時代もしっかりと担保していくための「品質維持のための体制強化」。 

そして3つ目が、異業種や他社で多様な現場を経験してきたプロフェッショナルの知見を取り入れることによる「組織の多様性と活性化」です。

建設業界が働き方改革や急速なデジタル化などで大きな転換点を迎えている今だからこそ、単なる「人員の補充」ではなく、ともに未来を創る「原動力」として担っていただける方々との出会いを期待しています。

――持続可能な社会づくりという観点でも、貴社に寄せられる社会の期待は大きいように思います。

A: まさに「棟梁精神」にも通じますが、近年では建物を造る段階から出来上がった後も含めて地球環境の向上を目指してトータルで見ていく「つくる」「まもる」「いかす」というライフサイクルの視点に立ち「TAKENAKA Regenerative Challenge」という方針を打ち出しています。環境設計を専門とする「環境デザイン部」の新設もその一例ですね。こうしたサステナビリティ領域において、脱炭素や自然共生といった高度な社会要請に応えるべく、外部の専門人材を積極的に迎え入れています。 

また、人手不足をはじめとした建設業界の諸課題に対しては、2017年から「品質と効率の両立」を経営課題に位置づけ、デジタル化を進めてきました。さらに当社が牽引する「建設RXコンソーシアム」(※)で業界全体での抜本的な生産性向上を図っていますが、まだまだ道半ばです。産業自体の持続可能性を高め、社会への責任を果たしていく――キャリア採用の方々にはそうした分野でもぜひ知見を活かしていただきたいと考えています

(※)建設業界の課題解決に向け、複数の企業が連携してロボットやIoTなどの先端技術を共同開発・活用することを目的とした組織

面接で深掘りする「何にこだわってきたか」。協力会社をリスペクトするカルチャーに共通するもの

Q:採用の場では、候補者のどのような点に注目されているのでしょうか?

A: 施工計画や工程管理などの実務経験は当然見ますが、職種に共通して最も重視しているのは「モノづくりに対する強い想い」です。

特に面接では、各部門の面接官が候補者の方の経歴からプロジェクトにおいて「どんな役割を果たされたのか」「その管理において、何にこだわって仕事を進めたのか」など表面的な経歴だけでは見えない仕事への向き合い方を深くお聞きします。それをご自身の言葉で語っていただくことで、「モノづくりに対する強い想い」をお持ちかどうかが、私たちにもしっかりと伝わってくるのです。当社が求めているのは、いかに困難な課題でも、自ら考えて行動し、粘り強く解決できる方です。

――その「強い想い」をしっかり見られているのですね。特に現場職において、望ましいと考えられる経歴やバックグラウンドはありますか?

A: 「必ずこの規模の企業出身でなければならない」といった明確な決まりはありません。一つの目安として、地場・中堅の同業他社で5年以上きっちりと実務を経験された方が、次のステップアップの場として当社に挑戦していただくケースは非常に多いですし、我々も歓迎しています。

実際に当社で中核として活躍しているキャリア入社者のなかには、学生時代の新卒採用で一度はご縁がなかったものの、他社でしっかりと現場経験を積み上げ、「もう一度、竹中で最良の作品づくりに挑みたい」と再チャレンジしてくれた方も少なくありません。

Q:スキルや経歴が申し分なくても、貴社にフィットしづらい方の特徴はありますか?

A: 建築のプロジェクトは非常に多くの方々との協働で成り立っています。そのため、どれほど個人のスキルが高くても、「自分の力だけで進めたい」「自分のやり方を押し通したい」という志向が強すぎる方ですと、当社の風土とはミスマッチが生じるかもしれません。

その背景には、当社の「作品づくり」に対する強い想いと姿勢があります。一例として当社では、一緒に現場で作業をしてくださる専門工事業者の方々を「協力会社」と呼んでいます。指示を出す側・受ける側という上下関係ではなく、一つの作品をともに創り上げる「対等なパートナー」として仕事に向き合っているからです。これは特に研修で徹底されているというわけではなく、先人から続く『チーム全員で「最良」のモノづくりを目指す』当社の伝統といえるでしょう。

実際、面接で「協力会社の作業員さんから、竹中の現場が一番いいという評判を聞いた」と志望理由に挙げてくれる方も多いんです。「モノづくりの現場を大切にする姿勢」が、入社を志すきっかけになっていることは、私たちとしても非常に誇らしく感じています。

ですから、立場の違いを超えて周囲とフラットな信頼関係を築きともに「最良」を目指す姿勢に共感いただける方でないと、入社後に働きづらさを感じてしまうのではないかと思います。

本社ビル「御堂ビルディング」(大阪市中央区)1965年に建設され、国の登録有形文化財となっている(素材提供:PIXTA)

――建設業界の経験者だけでなく、異業種からの採用も強化されていると伺いました。多様な人材が入る際も、その「リスペクト」のマインドや「モノづくりへの情熱」は共通して求められるのですね。

A: はい。施工管理などの現場職は経験が必須ですが、DXの推進や新規事業の分野などでは、むしろ異業種の知見を強く求めています。 ただ、そうした新しい分野を牽引する人材であっても、現場の事情を理解し、相手の言葉に耳を傾けて一つの作品を作り上げる姿勢は不可欠です。デジタル室などの部署では、異業界から来た方が現場へのリスペクトを持ちながら「翻訳者」としてドラスティックな業務改革を牽引し、大いに活躍してくれています。

トップクラスのエンゲージメント。アワード受賞が証明する「風通しのよい組織」

Q:組織としての「風通しのよさ」や心理的安全性についてはいかがですか?中途で入社しても意見を発信しやすい土壌はあるのでしょうか

A: プロジェクトごとに毎回メンバーが変わる仕事なので、同じ目的のために集まったメンバー同士がお互いに協力し合う風土が自然と出来上がっています。そのため、キャリア採用者の方が持ち込む新しい意見や知見であっても受け入れられやすい土壌があります。

会社としてもその風土をさらによくしようと、2019年から毎年エンゲージメント調査を実施し、相談・通報窓口を再整備するなどして心理的安全性確保に取り組んできました。その結果、約14,000社の従業員エンゲージメント調査によって表彰される「ベストモチベーションカンパニーアワード2026」で上位10社にあたる「Motivation Company」(※)に選出していただき、同業でもトップクラスの評価を受けました。特に「部下の意見の傾聴姿勢」や「オープンでフランクな姿勢」といった項目のスコアが高く、当社の風通しのよさが客観的にも裏付けられていると感じています。

※株式会社リンクアンドモチベーション主催。大手企業部門(5,000名以上)にて受賞。

賞与より「基本給」。生活基盤への手厚い投資と平等なキャリアパス

Q:社員の方の平均勤続年数が19.2年(2024年実績)と非常に長いのが印象的です。長く働き続けられる理由や、社員を大切にする制度について教えてください

A: 当社には「モノづくりは、ひとづくり」という考え方があり、従業員に対する福利厚生は非常に手厚く、人事制度も常に改善しています。

例えば最近の処遇改善では、一時的な「賞与」ではなく、従業員の生活基盤となる「基本給」を重視する姿勢を打ち出しています。景気に左右されやすい賞与よりも、確実に従業員の安心に繋がる基本給を上げることにこだわり、4年連続のベースアップ、直近では2年連続で10%の賃上げを実施しました。さらに、現場の第一線で作品づくりに関わる社員の手当も大幅に増額しています。

また、働き方としては育児・介護のための在宅勤務、短時間フレックスタイム、バリアブル勤務、時間単位年休の導入など、社員ひとりひとりのライフステージに応じた柔軟な働き方を支える制度も整備しており、誰もが長く安心してキャリアを築ける環境が整っています

このように最前線で働く人たちにしっかり報いる姿勢は、先程申し上げた高いエンゲージメントにも繋がっていると思います。

Q:キャリア入社の方が馴染むためのオンボーディングや、評価の仕組みについてはいかがでしょうか

A: キャリア採用者向けのポータルサイトや、気軽に相談できる専任の窓口担当を設けています。また、同時期にキャリア採用された方を集めた宿泊型の集合研修を当社の研修施設で行っています。当社の歴史や哲学を学ぶと同時に、ここで横の強い繋がりをしっかり作ってもらうことが、その後の業務のしやすさに直結すると好評です。

2018年に増築された研修所「匠」新館。敷地である「清和台の森」との調和に配慮した設計で、2019年日本建築士会連合会賞をはじめとして数々の社外賞を受賞した(素材提供:竹中工務店)

評価や昇格については、プロパー(新卒)とキャリア採用で区別は一切ありません。昇格試験は筆記試験や論文記述を基本としていますし、実力があれば中途での入社から作業所のトップである「作業所長」に抜擢されたケースも実際にあります。

さらに、マネジメントだけでなくそれぞれの専門性を高められる複線型人事制度を導入しています。例えば建築技術職であれば施工管理以外にも見積・調達・安全といった生産関連内勤部門も多数あり、キャリア入社の方もひとりひとりの志向や強みに合わせ、活躍されています。

未来の仲間へ。妥協なきモノづくりへの挑戦

Q:最後に、転職を検討しているプロフェッショナル層へメッセージをお願いします

A: 当社の最大の強みは、高い設計力・エンジニアリング力に基づいた設計施工一貫体制」です。設計段階から施工まで、さまざまな権限を持つプロフェッショナルたちが切磋琢磨し、よりよいものを作っていくプロセスに参画できます。地域のランドマークや、お客様のこだわりの強い建物に携われる達成感は、他社ではなかなか味わえないものだと自負しています。

「最良の作品を世に遺す」という理念のもと、当社は短期的な利益に左右されないモノづくりを貫く非上場企業です。そしてこれからの時代、私たちが手掛ける「作品」は、脱炭素などの環境課題を解決し、持続可能な社会を牽引するという極めて重要な役割も担っています。

建築への純粋な想いを持つ方、最高峰の技術者集団とともに、未来の社会の財産となるこだわり抜いた作品づくりに挑みたい方の挑戦を、心からお待ちしています。

文:/撮影:文:酒井 悠一(アンドプロ編集部)/撮影:長友 春佳

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採用パートナーとしてのアンドプロ

アンドプロさんは、当社の文化をしっかりと理解してくださっており、単なるスキルマッチングを超えて、当社の志に合う適性を持った方を見極めて繋いでくださると感じています。

「建築が好きだ」という方、培った経験を糧に、妥協のないものづくりを追求できる環境へ進みたいとお考えの方は、ぜひその熱い想いをアンドプロのコンサルタントさんへぶつけてみてください。みなさんとの出会いを楽しみにしています。

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