
オムロンに転職するには?難易度・中途採用情報と対策
制御機器やヘルスケア、社会システムなどの事業をグローバルに展開するオムロン株式会社。
多様な事業を通じて「よりよい社会をつくる」という理念を掲げ、人と技術が調和した未来の実現を目指しています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)やカーボンニュートラルなどの世界的な潮流に対応するために技術革新を加速させている同社は、中途採用にも注力しています。
本記事では、オムロンの事業概要、中途採用の難易度や、求められる人物像、キャリア入社後の制度についてくわしく解説します。
オムロンはどんな会社?
オムロンは、創業以来、社会的課題を解決することで企業価値を向上させるという経営スタイルを貫いており、製品を販売するだけでなく、社会が真に必要とする価値を創造することを使命としています。
創業理念と社会的使命
オムロングループの企業理念において、「Our Values((私たちが大切にする価値観))」の一つとして「人間性の尊重」が掲げられています。
これは、国籍や性別、障がいの有無などにかかわらず、多様な人財が個性と能力を最大限に発揮し、活躍できる企業を目指すという強い意志を反映しています。
また、オムロンは長期ビジョン「Shaping the Future 2030(SF2030)」を掲げ、2030年に向けた未来像を描いています。
このビジョンでは、特に3つの主要な社会的課題として、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」を挙げ、これらを事業を通じて解決することを目指しています。
独自の技術と研究開発体制
オムロンの技術開発は、社会的課題が解決された3~7年先の近未来を描き、実現に向けて技術戦略を立て、ソーシャルニーズを創造しています。
全社のR&D(研究開発)と知財活動を担う組織である技術・知財本部では、研究開発職と知財職が協働し、革新技術で新しい価値を創造しています。
研究開発のメインオフィスである京阪奈イノベーションセンタは、敷地面積が甲子園球場の約1.8倍におよび、約300名が在籍するグローバルR&Dの中核拠点。
ここでは、部署の壁を作らない「大部屋方式」のオフィスや、約6万2千冊の蔵書を持つ情報センタが用意されており、技術者が集中して思索し、部門を超えたコミュニケーションを通じて新たなアイデアを生み出せる環境が整備されています。
オムロンの中途採用方針・求める人物像
オムロンは、長期ビジョン達成と社会的課題の解決を加速させるため、キャリア人財の採用を積極的に行っています。
2024年度の中途採用比率は29%でした。
出典:オムロン「数字で見るオムロン」
オムロンの採用方針・職種
オムロンは、5つの事業をグローバルに展開しており、各事業分野で専門性の高い人財を求めています。
特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や、カーボンニュートラルの実現に貢献するパワーエレクトロニクス(パワエレ)技術、そしてソフトウェア開発能力を持つ人財の採用が強化されています。
グループ会社の一つであるオムロン デジタル株式会社(ODC)は、デジタルの恩恵を誰もが受けられる社会づくりを使命としており、キャリア採用ではソフトウェアスキルを持つエンジニアの採用を重視しています。
その他にオムロン エキスパートエンジニアリング株式会社(OEG)も、エンジニア正社員の採用を行っています。
オムロンが求める人材像:自律型人財
オムロンが育成を目指すのは「自律型人財」です。
これは、社会全体の豊かさと自分自身のキャリアを両立させる「自律社会」の実現に向け、自らの意思で考え行動し、仲間を尊重しながら互いの強みを活かすことができる人財を指します。
具体的には、以下の要素が挙げられます。
社会課題の解決への志向性
事業を通じて「よりよい社会づくり」に貢献したいという強い志や情熱を持っていること。
専門性と主体性
高い専門性を持ち、かつチームで掲げる目的の実現に向けて、ひとりひとりが主体者意識を高めて専門性を磨くことができる姿勢。
多様性(ダイバーシティ)への理解と実践
多様な意見をぶつけ合うことでイノベーションを創造し、成果を分かち合う「インクルージョン」を実現できる人財。
オムロンの平均年収・年収モデル
オムロンの平均年収や職種別の年収モデルについて、有価証券報告書や公式IR情報、採用データをもとにまとめました。
2024年度と2023年度の平均年収は前年に比べて減少したものの、800万円台を維持しています。
年度 | 平均年収 |
|---|---|
2024年度 | 8,205千円 |
2023年度 | 8,739千円 |
2022年度 | 8,987千円 |
2021年度 | 8,497千円 |
2020年度 | 8,036千円 |
出典:オムロン「有価証券報告書」
高度専門人財への処遇と評価
オムロンは、持続的な成長と企業価値向上のために、管理職とは別に「専門職制度」を設けており、高い専門性を発揮する社員には、それに見合ったポジションと処遇を与えています。
専門職制度の特長
高い専門性を持ち、自己成長を希望する社員の活躍機会を拡大することを目的とした制度。現在、約80名が専門職に認定され、事業貢献を担う経営基幹人財として活躍しています。
専門性の発揮が顕著な場合、資格の序列を飛び越えた昇格も可能です。
定年(60歳)以降も、会社が必要とする専門性を持つ人財には、「マスター専門職」としての道も用意されています。
オムロンの会社概要と事業内容
オムロングループは、グローバルに事業を展開し、幅広い領域でオートメーション技術やヘルスケアサービスを提供しています。
会社概要
項目 | 内容 |
|---|---|
社名 | オムロン株式会社(OMRON Corporation) |
本社所在地 | 京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル |
代表者 | 代表取締役社長 CEO 辻永 順太 |
設立 | 1948年(昭和23年)5月19日 |
資本金 | 641億円 |
売上高 | 8,018億円(2024年度、連結) |
従業員数 | オムロングループ:26,614人 |
5つの主要事業領域と注力分野
オムロンでは主に5つの事業を展開しています。
事業名称 | 概要 |
|---|---|
制御機器事業(IAB) | オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造。製造業のエネルギー生産性革新、カーボンニュートラル実現に貢献。 注力分野・価値創造: |
ヘルスケア事業(OHQ) | Going for ZERO(予防医療で世界を健康に)を掲げる。高血圧遠隔診療サービスなどの開発。 注力分野・価値創造: |
社会システム事業(OSS) | ソーシャルオートメーションで、人と社会を有機的につなげ“ソーシャルグッド”を生み出す。 注力分野・価値創造: |
電子部品事業(DMS) | “繋ぐ・切る”技術を軸に、顧客とともに社会課題を解決する。脱炭素社会に貢献する「超低発熱リレー」の開発。 注力分野・価値創造: |
データソリューション事業 | データ活用やDX支援を通じて、産業、社会、生活における革新を牽引。 注力分野・価値創造: |
データソリューション事業を担うオムロン デジタル株式会社では、DXの課題解決に向けた診断、伴走支援、モニタリングサービスを提供。
具体的には、IT診断やセキュリティ診断、生成AIサービスやデータ活用プロトタイピングなど、最先端のデジタル技術を活用したプロジェクトが進行しています。
オムロンの役職・キャリアパス
オムロンでは、社員ひとりひとりが自らのキャリアを主体的に設計し、成長できる環境を提供しています。
キャリアパスのスピード感と昇格の仕組み
オムロンの専門職への認定は、一般職からの昇格はもちろんのこと、一度管理職になった社員が、専門性をさらに深めるために専門職コースへ転換することも可能です。
また、専門性の発揮が特に顕著な場合には、資格の序列を飛び越した昇格が認められる可能性もあります。
これは、年功序列ではなく、個人の能力と成果に基づいた評価を重視する姿勢の表れといえます。
さらに、定年(60歳)を迎えた後も、会社がその専門性を必要とする場合は「マスター専門職」として活躍できる道が用意されており、まさに「生涯、エンジニア。」という同社の登録商標を体現するようなキャリア形成が可能です。
評価制度
オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社の例では、社員の成長を支え、適切な評価を行う仕組みとして、以下のような評価体制が導入されています。
四半期面談
ユニットリーダーとの面談を四半期ごとに行い、業務内容や技術スキルの確認、アドバイス、フォローを実施。これにより、短いスパンで目標に対する進捗を確認し、キャリアの軌道修正やサポートを受けられます。
オムロンの働き方・研修制度・福利厚生
オムロングループは、社員が能力を最大限に発揮できるよう、柔軟な働き方、充実した育児・介護支援制度、そしてスキルアップをサポートする福利厚生を整備しています。
柔軟な働き方
フレックス制度・リモート勤務
フレックス・タイム制度
オムロングループでは、コアタイムを設けないフルフレックス制度が利用可能。ただし、レキシブルタイム(5時~22時)の設定はあります。
在宅勤務(テレワーク)
テレワーク制度が導入されています。技術・知財本部では、在宅勤務を月1回以上行った社員の割合が95%に達しており(2025年4月実績)、高い利用率が確認できます。
出典:オムロン「数字で見る技術・知財本部」
残業・休暇取得・副業
残業
技術・知財本部では、平均残業時間は17.2時間(2024年度実績)となっており、比較的健全な水準にあることがうかがえます。
休暇取得
オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社では、有給休暇は入社初日から支給され、期初入社で18日、勤続5年以上で25日が付与されます。技術・知財本部では、有給休暇の平均取得日数は19.5日(2024年度実績)と、同年の全国平均(11日)と比較して非常に高い水準で取得されています。
副業
技術・知財本部では、副業活用率が6.2%(2025年4月時点)となっており、一定の社員が副業を活用していることがわかります。
出典:オムロン「数字で見る技術・知財本部」
育児・介護と手当制度
オムロンでは、男性・女性ともに仕事と家庭の両立を支援する多数の制度が用意されています。
休暇・休職制度
産前産後休暇、配偶者出産サポート休暇、育児休職、介護休職など
短時間勤務
育児短時間勤務、介護短時間勤務の制度
育児休職取得率では、女性が98%、男性は72%(2024年度実績)です。
また、育英支援金(子ども1人につき月額12,000円/管理職採用は支給対象外)や、入学などのイベントに対する育英支援一時金(子ども1人につき20万〜30万円)など、子育て世代への経済的な支援も手厚く用意されています。
出典:オムロン「社会」
充実した福利厚生と自己啓発支援
制度名 | 内容 |
|---|---|
寮・社宅制度 | 資格のある社員は独身寮、厚生社宅、転勤社宅に入居可能。 |
退職年金制度 | 確定拠出年金が採用されており、会社が拠出する掛け金をもとに資産運用を行います。 |
従業員持株制度 | 会社の株式を1口から継続的に購入することが可能です。 |
超過勤務手当 | 残業や休日勤務、休日出張をした場合に支給されます(管理職採用は支給対象外)。 |
通勤手当 | 通勤にかかる交通費(6カ月分の定期券代)が全額支給されます。 |
スキルアップ支援
自己啓発への支援も手厚く、社員の成長意欲に応える制度が用意されています。
高額外部学習講座受講支援金
中長期のキャリア形成に役立つMBA/MOTコース、語学スクールなどの高額外部講座(10万円以上)を修了した場合、受講料の半額((上限あり/語学は25%)が支給されます。
外国語学習費用補助
オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社では、外国語学習(書籍購入、DVD教材、英会話教室)にかかる費用について、最大1万円/年が支給されます。
資格取得奨励金制度
所定の公的資格の取得者に対し、奨励金が支給されます。
社内勉強会支援
有志のグループが行う社内勉強会に対し、会議室の無償貸与や活動支援金(毎月上限1万円/グループ)が支給されます。
オムロンのキャリア支援・育成制度
オムロンは、社員が自らの能力と情熱を最大限に発揮し、イノベーションを生み出すために、キャリア自律を促す多様な育成・支援制度を提供しています。
OJTとトレーナー制度
入社後は配属事業部において、取り扱う機器や商品の理解、開発工程、市場動向などをOJTを通じて学習する体制があります。
またキャリア入社の場合は、通信教育やeラーニングの受講費用補助など、自己啓発支援制度が受けられます。
キャリア開発支援研修
社員ひとりひとりが自らのキャリアを見直し、主体的にプランを検討する機会を会社が提供しています。
インターミディエイトキャリアプラン研修
社員がキャリアを見つめ直す機会を設けます。
ニューキャリアプラン研修、セカンドキャリアプラン研修
自己の棚卸とキャリアプランの検討を目的とした研修が用意されています。
キャリア転換に関する制度
社内公募制度(手挙げ制度)
社員の「更なるチャレンジをしてみたい」「新たなプロジェクトテーマに取り組んでみたい」という個人の意思を尊重する文化があり、それを実現するための「社内公募制度」が設けられています。
仕事のビジョンに応じて「やりたいことができる」機会を積極的に提供することを目的としており、対象は在籍2年以上の社員となります。
この制度は、社内のニーズと社員の意思をマッチングさせ、活躍できる場を広げるための重要な仕組みであり、自律的なキャリア形成を後押しします。
技術トライアル制度(技術・知財本部)
技術・知財本部では、興味のある技術を「お試し」で研究することができ、有志で立ち上げたテーマに対し、費用や時間のサポートが提供されます。
これにより、実際に発表した技術が正式な研究テーマとなるケースもあり、若手や中途入社の社員が主体的にイノベーションに挑戦できる環境です。
専門知識と能力を磨く研修体系
オムロンでは、職務上の役割や職種ごとの専門知識の習得を目指す、多岐にわたる研修が実施されています。
研修分類 | 内容 |
|---|---|
役割別研修 | 職務上の役割に期待される知識・スキル習得(指導者研修、海外赴任前研修など) 対象(例): |
アセスメント研修 | 求められる能力に対する診断と啓発計画作成(マネジメント能力アセスメント研修、リーダシップアセスメント研修など) 対象(例): |
職能別研修 | 職掌・職種ごとの業務遂行に必要な専門知識・技能の習得 対象(例): |
グローバル共通研修 | オムロングループ社員として必要な基礎知識や、経営基幹職、取締役・グループ会社経営者として必要な知識の習得 対象(例): |
技術を磨きたいという志がある社員には、eラーニングなどの機会も充実しており、さまざまな機会を積極的に活用することでソフトウェアの知識・技術の習得が可能です。
キャリア入社者に対しても、自身のスキル向上につながる多数の研修が用意されています。
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