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国の防衛と宇宙の未来を担う。「過去に例のない」採用数 に込めた三菱電機・鎌倉製作所の変革の本気度
2026/3/6

国の防衛と宇宙の未来を担う。「過去に例のない」採用数 に込めた三菱電機・鎌倉製作所の変革の本気度

三菱電機グループで防衛・宇宙事業を担う「鎌倉製作所」は、事業規模の急速な拡大に伴い、過去最大規模となる年間150名超の経験者採用を推進しています。「国の防衛」や「宇宙開発」という、壮大なミッションに挑む鎌倉製作所は、今どのような変革のなかにあるのか。製作所全体の採用・人事戦略を統括する、関野人事課長に背景を伺いました。

お話を伺った方

関野 康嗣(せきの・やすし)さん
人事課長

2003年新卒入社。支社、製作所、本社などの人事・総務部門を歴任し、2023年より現職。現場と本社の双方を熟知する立場から、製作所の変革を牽引している。

防衛・宇宙の成長を支える異例の採用計画

Q:経験者採用を大幅に強化されていると伺いました。改めて背景を教えてください

鎌倉製作所では、防衛・宇宙分野における事業拡大を背景に、経験者採用を大幅に強化しています。地政学的環境の変化や宇宙利用の高度化に伴い、プロジェクト規模が拡大していることが主な要因です。

今年度の経験者採用は150名規模を計画しており、製作所としても過去に例のない水準です。5年前は年間数名規模でしたが、現在は事業戦略に基づく計画的採用へと転換しています。

複数の大型プロジェクトが同時進行しており、専門性を持つエンジニアの確保が重要な経営課題の一つとなっています。

Q:具体的にどのようなスキルや経験、人材像が求められているのでしょうか

最もニーズが大きいのは電気系エンジニアですが、機械系、ソフトウェア系、さらには建築・設備系など、事業を支える幅広い専門分野で人材を求めています。

一方で、私たちが重視しているのは専門性そのものだけではありません。 防衛・宇宙分野の製品は、高度な技術を統合して成立するシステム型のビジネスです。一つの分野だけで完結することはなく、社内の複数部署や関係・協力会社、また関係する機関と連携しながらプロジェクトを推進していく必要があります。

そのため、自身の専門領域を深める力に加えて、工程全体を俯瞰し、周囲と協働しながら着実に前へ進める姿勢が重要になります。自らの技術を軸にしつつ、他者と連携し価値を創出できる方であれば、十分に活躍できる環境があります。

Q:異業界からの転職者も活躍できる環境でしょうか

現在入社される方の多くは、防衛・宇宙分野の実務経験をお持ちではありません。通信系メーカーや自動車関連、IT、インフラ分野など、バックグラウンドは多岐にわたっています。

防衛・宇宙特有の知識や業界理解については、入社後の教育やOJTを通じて段階的に身につけていただいています。一方で、基礎的な技術力や、これまでの業務で培われた設計・開発、プロジェクト推進の経験は、入社後に活きてくると思いますので、新しいことに挑戦してみたい人を求めています。

実際に異業界から転職された方も、それぞれの専門性を起点に、既存メンバーと連携しながらプロジェクトの中核を担う存在として活躍しています。

Q:採用を進めていく上で、私たち転職エージェントに期待する点はありますか

採用を進めるうえで重要なのは、単に求人情報を届けることではなく、当所の事業特性や文化、プロジェクトの背景まで含めて正しく理解していただくことだと考えています。

防衛・宇宙分野は一般的な転職市場から見るとわかりにくい部分も多いため、エージェントの皆様には、当所のビジネス環境や求める人物像を深く理解したうえで、候補者の方へ丁寧に伝えていただくことを期待しています。

企業と求職者双方の視点を踏まえ、相互理解を促進していただけるパートナーの存在は非常に心強く、結果として当所の文化やプロジェクトにフィットする方との出会いにつながっていると感じています。

アンドプロ様にはこれまでも当所の背景を深く理解したご提案をいただいており、その点については大変ありがたく感じています。

国民の安全とインフラを支える「縁の下の力持ち」

Q:防衛と宇宙の事業が、我々の生活にどのように結びつくのか教えてください

防衛と宇宙はいずれも、日常生活からは距離があるように感じられる分野かもしれませんが、実際には社会インフラを根底から支える重要な役割を担っています。

1防衛事業:社会の安定を支える「抑止力」

防衛分野では、監視・警戒に関わるセンサーやレーダー技術や情報を統合・運用するシステムの開発などを手掛けています。
個々の装備そのものではなく、それらを一体として機能させるシステム技術が当所の強みです。

  • 技術の役割:空域・海域の状況を的確に把握し、必要な情報を関係機関へ提供することで、安全保障体制を技術面から支えています。
  • 生活との結びつき:防衛の最大の成果は、実際に事態が起こらないこと、すなわち抑止力として機能し続けることです。日常生活のなかで意識されることは少ないものの、社会の安定を下支えする「見えないインフラ」としての役割を果たしています。

2宇宙事業:暮らしを支える「空からのインフラ」

宇宙分野では、人工衛星や地上運用システムの開発を通じて、さまざまな社会インフラを支えています。
気象観測や測位、災害対応など、私たちの生活に直結する分野で活用されています。

  • 気象観測:気象衛星(ひまわり)のデータは、日々の天気予報や台風の進路予測などに活用されています。
  • 高精度測位:測位衛星(みちびき)は、スマートフォンの地図機能や物流、将来的な自動運転技術などの精度向上に貢献しています。
  • 災害対応:地球観測衛星(だいち)データは、災害発生時の迅速な状況把握や復旧・救援活動の判断材料として役立てられています。

このように、防衛・宇宙の事業はいずれも、国や社会の屋台骨を支える「縁の下の力持ち」として、人々の安全で安定した暮らしを支えています。

三菱電機鎌倉製作所が手掛けた衛星・HTV-X1号機

三菱電機鎌倉製作所が手掛けた衛星・HTV-X1号機

10年かけ妥協なく一品を磨く。エンジニアが味わう究極の達成感

Q:三菱電機のほかの事業と比べて、鎌倉製作所のビジネスモデルにはどのような特徴がありますか

最大の特徴は、顧客がある程度特定されていること、そしてひとつひとつのプロジェクト期間が非常に長いことです。

家電などの民生分野では、市場ニーズに応じて一定期間で計画的に一定量を生産・販売を行う「量産型ビジネス」が中心となります。一方、鎌倉製作所が手掛ける防衛・宇宙分野は、特定の顧客に対して要求仕様に基づき、設計から製造、試験、さらには運用・保守までを一体で担う「個別最適型のプロジェクト型ビジネス」といえます。

要求水準は非常に高く、信頼性や安全性が最優先され、受注後に仕様が変更されることがあります。そのため、一つの案件が数年単位、場合によっては10年前後にわたることも珍しくありません。

このように、短期的な市場競争とは異なり、長期的な信頼関係と高いレベルの品質によって価値を創出していく点が、大きな特徴です。

Q:10年がかりとなると、エンジニアに求められる資質も変わってきそうですね

特定の顧客と長期間にわたって向き合い、信頼関係を築きながら品質を積み上げていく姿勢が、エンジニアにとって重要になります。

宇宙分野では、打ち上げ後に容易な修正ができないケースも多く、防衛分野においても高い信頼性と確実性が強く求められます。そのため、設計段階から運用を見据えた慎重な検討や、妥協のない品質づくりが欠かせません。

こうした特性から、一人のエンジニアがプロジェクトの初期検討から完成まで継続して関わるケースも多くあります。長い時間をかけて一つの成果を形にしていく分、完成時には大きな達成感を得られる点が、この仕事ならではの魅力だと感じています。

組織風土改革の象徴は、「21時30分で閉門」

Q:組織風土や働きやすさについて教えてください

三菱電機の防衛・宇宙部門というと、「堅い」「忙しそう」といったイメージを持たれることもあるかもしれません。しかし現在は、全社を挙げて組織風土改革と働き方改革を継続的に進めています。

鎌倉製作所の象徴的な取り組みの一つが、21時30分での原則閉門運用です。労働時間はシステムで適切に厳格に管理されており、生産性を高めながら、メリハリのある働き方を実現することが基本方針です。

また、よりよい品質と組織力を実現するためには、部門間・上下間のコミュニケーションの質が重要であると考えています。そのため、上司と部下の1on1ミーティングの定着や、オフィス環境の見直しなどを通じて、意見交換が自然に行われる職場づくりを進めています。

組織としての透明性や心理的安全性を高めることが、結果として事業の強化にもつながると考えています。

Q:経験者採用での入社が急増するなか、入社後のサポートや定着について、どのような工夫をされていますか?

採用と同様に注力しているのが、経験者採用として入社された方の「早期立ち上げ」と「定着」です。

防衛・宇宙分野は専門性が高く、入社時点では業界特有の用語や組織構造に戸惑われる方も少なくありません。そのため、人事としては、入社された方が不安や疑問を抱えたまま孤立してしまうことのないよう、段階的なサポート体制を整えています。

具体的には、以下のような取り組みを行っています。

  • 基礎理解を支える研修
    当社の用語、製作所特有の略語や組織構造、各部署の役割などについて経験者採用者向けの専用研修を実施し、業務の全体像を早期に把握できるようにしています。
  • 情報へのアクセス性向上
    「誰に何を聞けばよいか」「必要な資料はどこにあるか」といった情報を整理した専用ポータルサイトを整備し、自律的に学習しやすい環境を整えています。
  • 横のつながりの形成
    経験者採用には新卒のような同期がいないため、研修とあわせて懇親の機会を設け、部署を越えたネットワークづくりを支援しています。

これらに加えて、各職場には経験者サポーター(上長以外の相談相手)がいたり、上長が経験者採用者と一緒に教育計画を考える仕組みがあります。こうした取り組みを通じて、経験者採用の方が業務面・人間関係の両面でスムーズに職場に馴染めるよう、現場と人事が連携しながら継続的にフォローしています。

個人の挑戦と自律を支える新人事制度

Q:人事制度や社内公募の刷新など、評価やキャリア形成の改革も進んでいると聞きました

2024年から導入した新人事処遇制度の大きな狙いは、評価に対する納得性を高めることです。成果目標をより明確に設定し、定期的なフィードバックを通じて、評価の考え方や期待値が共有される仕組みへと見直しました。

また、多様なキャリア志向に応えるため、管理職層においては役割や責任を明確にした「マネジメントコース」を設置するとともに、エンジニアとして事業運営に必要な高いレベルのさまざまな専門性(技術や経験)を求める「エキスパートコース」を整備し、ジョブ型の考え方を採り入れました。マネジメントだけがキャリアの正解ではない、というメッセージを制度としても示しています。

社内公募(FA)制度や社内求人制度についても、社員が自らの意思でキャリアに挑戦できる仕組みとして活用されており、グループ内の幅広い事業領域を活かしながら、社員の成長意欲と組織のニーズをつなぐ制度として、着実に活用が広がっています。

これらの人事諸制度は、社員ひとりひとりの挑戦を後押しすることで、結果として事業の持続的な成長につなげていくための基盤だと考えています。

国の安全と宇宙の未来を、一から創るロマンをともに

Q:応募を考えている方へメッセージをお願いします

私たちが取り組んでいるのは、防衛分野における抑止力を支える技術や、人工衛星のように高い信頼性が求められる開発など、社会的責任の大きい分野です。 一度世の中に送り出せば、容易にやり直しができない案件も多く、高度な品質と長期的な視点が求められます。

その分、自らの技術が社会の安定や発展を支えているという実感を持てる仕事でもあります。鎌倉製作所は、長い歴史と実績を持つ組織でありながら、今まさに新しい時代に対応した変革を進めている最中にあります。

「自分の専門性を社会に活かしたい」
「責任あるフィールドで技術者として成長したい」

そう考える方にとって、大きな挑戦と成長の機会がある環境だと考えています。
三菱電機の一員として、ともに社会基盤を支える価値創出に取り組んでいただける方との出会いを期待しています。

文:佐藤 将人(アンドプロ編集部)/撮影:番場 一浩

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数字で見る三菱電機鎌倉製作所の「採用と働き方」

キャリア採用150人超

  • キャリア採用目標:年間150〜160人(鎌倉製作所のみの数字)
  • 中途採用比率:48.0%(以降はいずれも三菱電機全体の数字)
  • 男性育休取得率:85.1%
  • 離職率:3.4%
  • 平均残業時間:月22.9時間
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