【2025年下期】MRの転職市場トレンド | 年収やキャリアパスも徹底解説
- MR数の減少傾向は続くが転職のチャンスは十分
- 「スペシャリティ」「バイオ」で高いニーズ
- 未経験領域への挑戦も◯
10年連続減少のMR…それでも転職のチャンスは十分ある
国内の製薬企業やCSO(医薬品営業受託機関)で働くMRの数は過去10年間で約1万9000人減少しました。一方、MRの求人数は過去5年間、一定の水準をキープしており、中途採用のニーズは堅調です。
MR数の減少と背景


しかし…MR中途採用ニーズは堅調

※1:アンドプロ調べ
出典※2:MR認定センター「2025年版MR白書」
MR中途採用が堅調なワケ

2025年上半期もMRの転職市場は堅調。求人数は昨年の同じ時期と比べて「横ばい~やや増」で推移すると予想されます。
スペシャリティ・バイオで採用活発
中途採用ニーズが堅調ななかで、MRの採用が活発に行われているのが、オンコロジーや自己免疫疾患、希少疾患、CNS(中枢神経系)といったスペシャリティ医薬品と、抗体医薬をはじめとするバイオ医薬品の領域です。
スペシャリティ医薬品、バイオ医薬品市場は高成長が見込まれている

出典:IQVIAジャパン発表資料(2024年11月)
国内の医薬品市場全体は今後も低成長が続く見込みですが、スペシャリティ医薬品やバイオ医薬品の市場は高い成長が予想されています。開発中のパイプラインも多く、これらの領域で今後も新薬上市が期待されます。

出典:IQVIAジャパン発表資料(2024年11月)
領域未経験でも転職は可能?
スペシャリティやバイオの領域でMRの採用が活発に行われるなか、重視されるポイントの1つが特定の疾患領域での経験です。がん、免疫、希少疾患といった疾患領域やバイオ製剤の担当経験があるMRにとっては、希望の転職を叶えやすい状況にあると言えます。
必須? 歓迎? 不問?MR転職の2大評価ポイント

※アンドプロ調べ
ただ、領域経験を求める求人ばかりではありません。大学病院・基幹病院の担当経験や、症例ベースでの提案経験など、企業が注目するポイントはほかにもあります。こうした経験があれば、領域経験がなくても転職実現の可能性が高まります。
求人票に書かれていない場合でも、経験を前提とする募集も多く見受けられます。より高い割合で経験が求められている可能性もあるといえます。
ほかにもある企業が注目するMRの経験・スキル

転職成功の秘訣は、企業のニーズに応じて経験・スキルと実績を効果的にアピールすることです。
下の記事で職務経歴書の書き方をくわしく解説しているので、参考にしてみてください。
MR領域未経験からの転職成功例
領域未経験から転職に成功したケースにはどのようなものがあるのでしょうか? 最近の事例を紹介します。


コンサル
タント
組織の立ち上げや増員を目的とした採用枠の大きい求人では、ポテンシャル層にもチャンスがあります。


コンサル
タント
領域未経験からの転職では一時的に年収が下がることもありますが、オンコロジーを経験することで将来の可能性は広がります。


コンサル
タント
領域は違っても、中枢神経系のように専門性が高い領域の経験は評価されます。
領域未経験ならCSOも選択肢に
とはいえ、プライマリー領域の経験しかないMRにとって転職は容易ではありません。そうした場合に考えられるのが、CSOという選択肢です。
拡大するCSOの需要と背景

出典:日本CSO協会「『わが国のCSO事業に関する実態調査』の概要」
製薬企業側の人員削減も背景にCSOへの需要は増大しており、コントラクトMRの数も増加。採用も積極的に行われています。

出典:日本CSO協会「『わが国のCSO事業に関する実態調査』の概要」
CSOには、メーカーにはない魅力があります。給与や福利厚生はメーカーに及ばないものの、将来のキャリア形成にとってプラスとなることも少なくありません。
キャリアの可能性を広げる
CSO転職のメリット


コンサル
タント
目先のことだけでなく、中長期的な視点でキャリア形成を考えることが重要です。
MRの将来が不安…キャリアチェンジを考えるなら?
MRや製薬業界をとりまく環境は変化の真っ只中にあり、MRという仕事の将来に不安を持つ人も少なくありません。スペシャリティ領域など今後も需要が求められる分野ある一方で、キャリアチェンジを考える人もいます。
MRのキャリアチェンジ先として検討されやすい職種には、次のようなものがあります。
MRの経験を活かしやすいキャリアチェンジ先

ただし、キャリアチェンジを考える場合は、年収と年齢に注意する必要があります。
MRからのキャリアチェンジ 注意すべき点は


コンサル
タント
キャリアチェンジしたものの、「やっぱりMRに戻りたい」と後悔する人もいます。
キャリアチェンジを考える際は、自分が何を重視したいのかを明確にすることが大切です。
MRの将来性 過度に不安視する必要はない
MRをとりまく環境は、特にここ数年、大きく変化しています。規制強化で活動の幅は狭まる一方、ウェブによる情報提供が広がっていることもあり、リストラも続くなかでMRの将来性を不安視する人も少なくありません。

一方、依然として多くの医師がMRとの面会に価値を感じているのも事実。医薬品は患者の命や健康に関わるものですから、人からきちんと話しを聞いた上で処方を判断したいというニーズも確実に存在します。今は「数から質への過渡期」にあると言え、医師のニーズに合わせて適切に情報提供できるMRは今後も生き残っていくでしょう。


コンサル
タント
MRという仕事がなくなることはありません。将来性を過度に悲観することはないでしょう。
MRは製薬企業のさまざまな部門で活躍
MRのキャリアパスは、営業現場で経験を積みながらチームリーダー、営業所長、エリアマネージャー、支店長とステップアップを目指したり、特定の領域で専門性を高めてMRとして活躍し続けたりするのが一般的。
適正や希望に応じて、本社の営業部門やマーケティング部門に異動する道もあります。
製薬企業でMR認定資格保有者が従事する業務

出典:MR認定センター「MR白書」
MR認定資格を持って製薬企業で働いている人の約2割は、MRまたはMRを管理・監督する管理職以外の仕事をしています。そうした人は年々増加しており、MRは製薬企業のさまざまな部署に活躍の道があると言えます。

出典:MR認定センター「MR白書」

職種の変更を転職で叶えるのはハードルが高いので、社内異動を目指すのがよいでしょう。
あなただけの「理想のキャリア」を描き、実現したい
私たちがご提供したいのは、転職という“手段”そのものではありません。
MRを熟知したプロとの面談を通じて得られる気づきと、そこから未来の設計図を描いていく体験です。
採用企業側とも一気通貫で向き合う専任コンサルタントが、あなたの“専門性”と可能性を丁寧に言語化。
転職をしない選択肢までも含め「最も輝ける道」をご提案いたします。
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私たちは同じ目線で、心を込めて伴走します。
製薬業界・MR専門のコンサルタント。求職者の置かれた立場に寄り添ったキャリア提案を強みとし、ご支援実績は累計300名超。2018年度社内MVPのほか、複数回の表彰歴あり。