【2025年下期】研究(製薬)の転職市場トレンド | 年収やキャリアパスも徹底解説
- 新規モダリティ開発でバイオベンチャーが採用拡大
- 経験やスキル重視の採用へシフト
- 専門知識を活かしたキャリアチェンジも〇
モダリティ多様化で採用ニーズは堅調
製薬の研究職の求人件数は、ここ2年ほど横ばいで推移しており、採用ニーズは堅調です。

創薬モダリティの多様化を背景に、細胞や遺伝子といった新規モダリティに専門性を持つ人材へのニーズがメーカー、バイオベンチャーともに拡大。特に、こうした分野の研究開発の主要な担い手であるバイオベンチャーが積極的に採用を行っています。
こうした傾向は今後も続きそうで、求人数は当面、横ばい~やや増加で推移していくと予想されます。
製薬研究職の採用ニーズが堅調なワケ

低分子も依然として有力な創薬モダリティであり、メディシナルケミストの求人も引き続き出ていますが、ニーズはかつてほど大きくはありません。
ただ、核酸や中分子の分野では、メディシナルケミストを採用したいという企業も増えています。

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求人数は堅調ですが、企業の採用ニーズが「ポテンシャル」から「即戦力」へシフトしており、研究経験や専門性がこれまで以上に重視される市場になっています。
研究職の将来は?キャリアを考える上で注目しておきたいこと
研究は製薬産業にとって価値創出の源泉であり、将来的にも一定の人材への需要が見込まれます。
一方、ライフサイエンスの分野は日進月歩で、創薬研究をとりまく環境も大きく変化しています。企業側では、注力領域およびモダリティの見直しやそれに伴う研究体制の再編といった動きもあります。AIやロボティクスの活用も進むとみられ、キャリアを考えるにあたっては注目しておきたいところです。

研究職のキャリアパスと年収は?
製薬研究職のキャリアパスは、研究業務に従事しながら経験を積み、30代後半から40代前半のタイミングでマネジメントまたはスペシャリストに分かれるのが一般的です。
製薬研究職は、研究部門でキャリアを歩む人がほとんどですが、研究経験や専門知識を活かして次のような職種にキャリアチェンジする道もあります。
✓ライセンシング
✓事業開発
✓臨床開発
✓製造
✓メディカルサイエンスリエゾン(MSL)
✓メディカルコピーライター
✓ヘルスケア領域のコンサルティングファーム
なかでもMSLはサイエンスバックグラウンドが求められるため、研究で培った医学的・科学的な知識を活かしやすい職種です。医師と科学的な対話を行う仕事なので、高度な専門知識に加えてコミュニケーション能力が求められます。
製薬研究職のキャリアパス

最近では大手企業への転職や社内でのキャリアアップだけでなく、メーカーで経験を積んだ後、バイオベンチャーで裁量を持ちながら最先端技術を学び、スキルを磨く人も増えています。

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市場価値がスキルや経験に直結する今、キャリアの多様化が進んでいます。
年収は高水準、メーカー・40代で1000万円超も
研究職の年収は、一般的な給与所得者の平均と比べて高水準です。
メーカーの場合、20代で400~700万円、30代で500~800万円、40代で800~1200万円が目安です。

年収は メーカー>ベンチャー>創薬支援
年収の水準はメーカー、バイオベンチャー、創薬支援企業の順で高く、メーカーでは中堅より大手のほうが高い傾向にあります。
メーカーとバイオベンチャーを比べると、おおよそ100~200万円の差があり、創薬支援企業はそこからさらに100~200万円低いのが相場です。

研究職の転職、求められるスキルや経験は?
製薬研究職は非常に専門性が高い仕事です。そのため、転職は極めて個別性が高く、企業のニッチなニーズと自身の専門性がマッチするかどうかが最も重要。少しでもずれてしまうと大手メーカー出身者でも転職に苦労するケースが少なくなく、求人が多い=選択肢が豊富ということではありません。
一方、研究職が転職やキャリアアップをする上で、共通して求められるスキル・経験もあります。
製薬研究職の転職は専門性のマッチングが最重要


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オープンイノベーションが広がっていることもあり、社外と共同で研究を進められるコミュニケーション能力やプロジェクトリード力は、今後より求められるようになるでしょう。
製薬研究職で転職を成功させるには
製薬研究職のよくある転職理由別に、最近の転職成功事例を紹介します。


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新卒時代に不採用となった憧れのメーカーに挑戦。大学院や前職で培った高い専門性が評価され、転職が実現しました。


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早期退職が行われると求職者が増え、競争率が高くなる一方、大手メーカーの早期退職者を狙って採用を強化するベンチャーもあります。
コンサルタントの助言を受け、ベンチャーも選択肢に加えた結果、自身の専門性を最大限活かせる企業に無事転職することができました。


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アカデミアから企業への転職はハードルが高いです。
この方は当初、メーカーを希望していましたが、コンサルタントのアドバイスを受けてベンチャーに希望をシフトした結果、企業への転職を叶えました。


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テクニシャンから研究員への転身も難易度が高いです。
この方の場合、テクニシャン業務からスタートしつつ、研究職に挑戦できる求人がタイミングよく出ており、転職に成功しました。


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「研究よりも人と話す仕事のほうがいい」と思う方は、MSLへのキャリアチェンジを検討するのもよいでしょう。
疾患領域の知識とコミュニケーション能力を活かすことができます。


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医薬品のプロモーション資材の原稿執筆などを行うメディカルコピーライターは、英語力やサイエンスのバックグラウンドが活かせる仕事です。
文書作成などの作業が得意な方に向いています。
製薬研究職の求人は「1ポジション1採用」が多く、転職成功には情報収集とタイミングを逃さないスピードが鍵となります。「知った時には遅かった」ではもったいない。早期に専門コンサルタントへ相談し、最適なキャリア選択肢を広げましょう。
あなただけの「理想のキャリア」を描き、実現したい
私たちがご提供したいのは、転職という“手段”そのものではありません。
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私たちは同じ目線で、心を込めて伴走します。
製薬業界専門のコンサルタント。製造・品質・CMC関連職の支援を強みとしており、ご支援人数は累計100名以上。管理職などハイクラス層へのキャリア提案も得意とする。2025年度1Q、社内準MVP受賞。